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【イマドキ新入社員のカイゼン術】01.学生から社会人への意識転換を促す指導とは?

2019.03.17 コラム

新入社員……、それは時に驚きと刺激を私たちに与えてくれる存在である、ということは、皆様も日頃ご指導されている中で、感じていらっしゃることだと思います。

私の部署の期待の新人・サガリをご紹介します。

猪突猛進気味なところが玉にキズだが、誰にも愛される明るい性格と可愛らしいルックスを持ち合わせ、某有名商品「堅あ○ポテト」をこよなく愛する、“サガリ”。(珍しい苗字です)

サガリが入社して約半年が経ったある日のこと、いつもより早く仕事を終えることができた私は、サガリを誘い、食事に行くことに。

業務上の指導・指示をするばかりでゆっくり話も聞けていなかったので、腰を落ち着けて、現在考えていることや困っていること、不安なことなどないか、いろいろ聞いてみました。

すると、 「ここまで色々悩むこともありましたが、いまはできることも増えてきて、仕事が少しずつ楽しくなってきたところです!」とサガリ。

(……まぶしい! まぶしすぎる23歳の笑顔の威力……)

「だから今は、困っていることは何もありません ^^v」 とのことで、拍子抜けしたような、安心したような。 ……のもつかの間。

「あ、ただずっと不思議で答えが出ないことがありました!」

(……おっ! そういうことが聞きたかった! その先を聞くと……)

「どうして、上司や先輩方は怒るのでしょうか?」

(……んっ?)

「私、今まで怒るという感情が無くて、怒るって感情が分からないんですよね。だから何で皆さんすぐに怒るか不思議なんです」

(……お、おう……)

「でも最近友達から、『人は自分の価値観や予測と異なることがあると怒るんだ』って聞いて、少し納得したようなところです。皆さん不思議です」

(……うん、あなたの方がよっぽど不思議。というか、きちんと背景を伝えられていなかった自分に反省……)

この後サガリには、「仕事への責任感の必要性」「お給料の対価を成果として納品する」ということを、切々と話したことは言うまでもありません。

『人はなぜ怒るのか』だけの理由であれば、サガリの友達が言っていたことは正解です。価値観の違いは、怒りの大きな要因のひとつです。

ただし、サガリに対して行っていたのは“怒る”ではなく“叱る”です。

(注:サガリを取り巻く上司・先輩に、“自分の感情をぶつけるために怒っている”人はいないことを、声を大にしてお伝えしておきます 笑)

◆身だしなみをだらしなくしてはいけません

⇒仕事は中身ではなく、目に見えるもので評価されるから。自分を評価するのは自分ではなく、他者であるから。

◆挨拶を怠ってはいけません

⇒仕事は、社内外問わず、協力者が絶対的に必要であるから。そのためには、自ら周囲と関係作りをする必要があるから。

◆ミスがあってはいけません

⇒ちょっとしたミスが、大事なお客様との関係を壊し、会社の信頼を失ってしまうから。

などなど。 上司・先輩が、部下を怒る(→実際は叱る)のは、趣味ではなく仕事をしているからですよね。趣味であれば、怒ったりはせずに、仕方ないね~、可愛い間違いするね~、で済ませられることはたくさんあります。でも、給与をいただき組織に属している以上、すべきこと、してはいけないことがたくさんあり、その責任を自らが負う必要があります。

働く上で必要な考え方を、しっかりと身につけていないと、指導もただの“不思議”で終わりかねないことが、この事例で分かりましたでしょうか(涙)。

そんなこんなをしていたら、今度は 2021年度新入社員を迎え入れる4月があっという間にやってきます。

サガリの話を他人事とは思えぬ方もいらっしゃると思います。サガリのような新入社員が先輩として活躍できるよう、そして、働く上で必要な“職業観”を早期形成し、戦力となる新人を育成できるよう、お互い準備を進めていきましょう。

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