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News Columnニュース・コラム

上級管理職研修とは?
部長が学ぶべきマインドとスキルを解説

2024.03.21 コラム

部長は組織に大きな影響を与える存在であり、課長からの役割転換を求められます。経営層に近い上級管理職として、広い視野や高い視座を持った業務の推進や改革を行う必要があります。
そこで今回は、「上級管理職研修で、部長が学ぶべきマインドやスキル」について解説します。

目次

部長が抱える課題

現場の責任者として、戦略の実行や部下の指導育成を行っていた課長と異なり、部長になると、経営視点で組織の成長や業績拡大に取り組むことが求められます。
そのため、プレイングマネジャーとしての経験や知識だけでは、期待される役割を果たすことは難しいのが現実です。
部長に昇進した優秀な人材でも、これまでの現場視点だけでは、社内外に通用するレベルの能力が発揮できず、次のような課題を抱えてしまいます。

・短期の業績に集中しがちで、中長期的な取り組みができていない
・広い視野や高い視座で環境を分析できていない
・組織や事業の変革を推進できない
・人材を育成できない

経営視点で戦略立案を行い、部門の責任者として組織を先導するためには、新たな視点やスキルの習得支援が必要です。

部長の役割

部長は、部門や事業を統括する責任者として、経営視点で幅広い役割を担います。

責任者としてのマネジメント

部長は、部門の責任者として組織の運営と管理を行います。組織の目標、戦略の立案を行い、業務計画の調整やリソースの配分にも責任を持ちます。中間管理職である課長をマネジメントしながら組織運営を行うほか、経営資源である「ヒト、モノ、カネ」を管理して事業を統括します。
中でも重要なのが、部門の目標や将来のビジョンを立案して、目指す方向性やゴールを示すことです。課長は部長の設定した目標をゴールに向けて業務を遂行しますが、部長は自らゴールを設定しなくてはなりません。

理念の体現

組織がどのような理念を持って行動するか、体現することも部長の役割の一つです。
理念とは、目標や到達するための手段やプロセスなどの基盤となる考え方です。メンバー一人一人が、組織の役割やどのような価値を出していくのかを理解して、前向きな意識で業務に取り組むことができる組織文化をつくっていきます。

働きやすい環境づくり

部長は課長や次長など、直下の管理職と協力して、メンバーが働きやすい環境をつくります。労務管理の観点から、長時間労働の防止や休暇の適切な取得を促します。また、組織内の円滑なコミュニケーションの促進や、目標達成のために必要な課題解決などに取り組みます。
社外や社内の他部門との折衝や協働体制の観点からも、部門が抱える問題を解決して組織全体の働きやすい環境づくりを行います。

リスクマネジメント

部長はコンプライアンスや情報漏洩など、企業が抱えるリスクを管理していきます。社会の変化に伴うコンプライアンスの変化、セキュリティや情報の管理など、さまざまなリスクに対応していきます。
また、取引や投資をはじめとする意思決定を行うため、事業上のリスク管理も重要な役割です。

部下の指導育成、組織の変革

部門内の人材育成や組織の業務変革は、部長が担う重要な役割です。短期的な実績だけでなく、中長期の社内外のビジネス環境を分析して、業務の効率化を推進しながら事業の変革に取り組みます。そして、そのために必要な人材像を明確にし、育成していきます。

部長に求められるスキル

部長としての役割を果たし事業を推進するためには、経営視点のビジネスマインドや分析力、組織やメンバーを動かす力が必要です。

社内外の環境分析

組織の戦略立案や目標達成のためには、社内外の環境を分析して、状況や変化を的確に捉える力が必要です。そのために、効果的な分析手法やフレームワークを学ぶことが効果的です。

戦略立案

中期戦略の立案、短期戦略への落とし込みなど、戦略立案は部長に必須のスキルです。部長には戦略立案やその前提となる環境分析など、コンセプチュアルスキルが重要になります。リサーチ能力や本質を見極める力が必要です。

目標達成のプロセス強化

目標と現状にギャップがある場合などに、業務のプロセスを見直して変革に取り組むスキルが必要です。部下が目標を達成するために、ルーティン業務の効率化による負荷を軽減して、本質的な業務に集中できる環境をつくり、効果的な業務プロセスへと導きます。

経営数値、ファイナンス

事業を統括し、大きな金額の取引や投資に関わる意思決定を行うために、企業の資産や資金管理などのファイナンス、投資効果や損益などの経営数値に関する知識が必須です。上級管理職の実務において、経営数値やファイナンスの強化は、非常に重要になります。

労務管理

部長は責任者として健全な組織運営が求められるため、労働時間や労災、各種ハラスメントに関する法令やガイドラインに関する知識を身に付けます。また、メンタルヘルス対策としてラインケアなどについても理解する必要があります。

リスクマネジメント

部長は事業を行う上での様々なリスクを知り、それに気付く能力が必要です。そしてリスクに対応する適切な方法を身に付けることによって、リスクが顕在化して問題が起きた際にも被害を最小限に抑えることができます。
また、コンプライアンスやハラスメントについては、常に知識をアップデートし、情報漏えいやセキュリティに関しても知っておくことが重要です。

人事考課

人事考課を適切に行うスキルも管理職として重要なスキルです。部長が明確な視点を持って、適正かつ公平な効果について学び、部下が納得できる考課を行います。考課で注意すべき点や陥りやすいエラーについて押さえておくことが大切です。

部長研修の効果を上げるポイント

多岐に渡るスキルや知識を習得する必要のある部長研修の効果を上げるには、次のようなポイントがあります。

研修の目的を明確にする

経営マインドや人・組織の開発など、これまでとは異なるレベルのスキルを身に付けるという研修の目的を明確に伝えます。
部長は既に豊富な知識や経験を持っており、また多忙でもあるため、研修の目的を明確にすることで参加へのモチベーションを上げることができます。

適応課題にもアプローチする

個人の価値観や課題に起因する「適応課題」にアプローチしていく研修を取り入れることも効果的です。自分自身の傾向や課題を把握して、上級管理職として課題を解決する際に意識の変革が必要であることに気付きます。

eラーニングやアウトプットなどを取り入れる

部長研修では、新たに多くの知識を学ぶため、eラーニングによる時間効率化や研修内容を定着するためのアウトプットの場をつくって、効果を上げていきます。

まとめ

部長研修では、既に豊富な経験と知識を持つ人材に対して、ビジネスマインドや視点の変革を求めます。これらの内容について、社内の人が講師を行うことはなかなか難しく、社外の専門家や研修会社を活用するのが、受講者の満足度にもつながります。
部長研修をご検討中の方は、ぜひ一度、キャムテックへお問い合わせください。

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