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ファシリテーションの目的と必要なスキルを解説

2024.06.13 コラム

ファシリテーションは、会議などで討議したりアイデアを出し合ったりする際に使われる手法です。ファシリテーションでは対人関係や構造化など、さまざまな役割が求められ、そのスキルはビジネスの場面で幅広く応用できます。

そこで今回は、「ファシリテーションの目的と必要なスキル」について解説します。

目次

ファシリテーションとは

ファシリテーションとは、会議やワークショップなどで、参加者が円滑にコミュニケーションを取れるように働きかけて、最終的にゴールに導くプロセスとその手法を指します。

ファシリテーターが、参加者の意見やアイデアを引き出しながら、会議がスムーズに進むようにサポートし、合意形成や問題解決を行います。ファシリテーターは研修等を通じて、ファシリテーションに必要なスキルや知識を持った人が行うことが一般的です。

ファシリテーターと司会の違い

ファシリテーターと似た言葉に「司会」があります。会議の進行をスムーズに行う点では同様ですが、次のような違いがあります。

司会は会議をスムーズに進行させることに主眼を置き、会議の進行や議題の管理を行います。会議の秩序を保ち、時間内に議題を処理することが主な目的です。

一方でファシリテーターは、参加者の意見を引き出し、合意形成や問題解決をサポートすることが目的です。コミュニケーションの質を高め、創造的かつ協力的な環境をつくり出します。

ファシリテーションの目的

ファシリテーションの目的は、参加者全員が積極的に議論に関与し、最終的により良い結果を生み出すことです。具体的な目的には次のようなものがあります。

効果的なコミュニケーションの促進

参加者が、自由に発言できるような場をつくって意見を引き出し、意見の衝突や誤解を解消しながら、建設的な対話を促します。

合意形成の支援

参加者の意見を要約し、論点をまとめ、一つの結論や決定に至るプロセスをサポートします。さまざまな意見や視点をまとめ、全員が納得できる合意形成の手助けをします。

問題解決の推進

討議する課題や問題を明確にし、効果的な解決策を見つけるサポートをします。問題の根本原因を探るディスカッションや、解決策を見つけるためのブレインストーミングなどの活用も含まれます。

場の雰囲気づくり

すべての参加者が積極的に参加し、自分の意見を表現できる環境をつくります。これにより、参加者のモチベーションが高まります。

効率的な進行管理

進行を円滑にし、時間管理を徹底することで、無駄を省き効率的な進行を促します。ファシリテーターは議題に集中させる役割も果たします。

学習と成長の促進

ワークショップや会議の討議内容を通して、参加者が新しい知識やスキルを学ぶ機会を提供し、学習や成長を促進します。

ファシリテーターの役割

ファシリテーターの役割は、多岐にわたりますが、主に以下の要素が求められます。

進行管理

議論がスムーズに進行するように管理します。時間配分や議題の設定、参加者全員が発言できる機会を提供します。

意見の引き出しとまとめ

参加者の意見やアイデアを引き出し、整理してまとめる役割を担います。これにより、さまざまな視点やアイデアが共有され、有益な議論や結論に至ります。常に中立的な立場を維持し、特定の意見や立場に偏らないよう注意します。

コミュニケーションの円滑化

異なる意見や対立が発生した場合、中立的な立場で調整を行い、円滑なコミュニケーションを促進します。

問題解決と意思決定のサポート

問題を明確にし、解決策を考え、最終的な決定を行う手助けをします。

ファシリテーターは、これらの役割を通じてグループの目標達成を支援し、効率的かつ効果的なコミュニケーションを促進します。

ファシリテーションに求められるスキル

ファシリテーションに必要なスキルは多岐にわたりますが、その中でも重要で特徴的なスキルを紹介します。

場のデザインスキル

ファシリテーションでは、参加者が発言しやすい場づくりが重要です。

ファシリテーターは、会議などの準備や実施中に次のような設定に気を配ります。また、参加者の緊張をほぐし、発言しやすく集中できる環境をつくります。

-議論しやすいように、グループの人数や所要時間を調整する
-会議室の椅子やテーブルなどの配置を工夫して、意見交換をしやすくする
-開始時に緊張感をほぐすアイスブレイクを行う
-時間を効果的に管理して、当初に設定した会議のゴールに導く

対人コミュニケーションスキル

ファシリテーションでは、傾聴力・質問力・フィードバックスキルなど、対人コミュニケーションのスキルを駆使する必要があります。

参加者の発言を引き出すためには、大きくうなずいたり、相づちを打ったりするなど、話しやすいい雰囲気をつくることが大切です。

構造化スキル

参加者から多くの意見やアイデアが出てきた場合、それらを整理して構造化するスキルが必要です。

ホワイトボードなどを使って、出てきた意見や議論の状況を参加者が理解できるように視覚化します。そのためには、議論の重要なポイントを記録して要約し、ロジカルシンキングなどを活用して、出てきた意見を構造化するスキルが求められます。

合意形成スキル

「ファシリテーションの目的」でも前述した通り、会議の合意形成はファシリテーションでの重要な役割です。

会議やワークショップには議題があり、例えば、プロジェクト推進の方向性や、業務効率化に向けた問題解決などについて、一定の結論を導き出す必要があります。そのためには、参加者の考えや意見を引き出し、対立する方向性が出てきた場合には、お互いの立場を理解した上で、納得できる落としどころへ導く合意形成スキルが必要です。

これらのスキルを駆使して、ファシリテーターは効果的なファシリテーションを行い、参加者全員が有意義な時間を過ごし、目標を達成できるように支援します。

ファシリテーション研修について

ファシリテーションは幅広いスキルを必要とするため、研修を通じて身に付けることが有効です。中でもおすすめなテーマは、ロジカルシンキングとネゴシエーションです。

ロジカルシンキングは、意見の構造化や合意形成など、ファシリテーションの中でも難易度の高い役割に役立つスキルです。ネゴシエーションは、対立した意見が出た場合に、お互いが納得できるよう折衝して結論に到達する、合意形成に役立ちます。

そして、ファシリテーションスキルを習得するには、ワークを取り入れた実践研修が効果的です。複数のテーマについてファシリテーションを実際に経験することで、臨機応変に対応するためのスキルや方法を学びます。

まとめ

今回は効果的な会議やワークショップを運営する際に役立つ、ファシリテーションについて解説しました。多岐にわたるスキルが求められるファシリテーターですが、社内でファシリテーターを育成すると、そのスキルはビジネスのさまざまな場面で生かされます。

ファシリテーション研修をご検討の方は、ぜひ一度、キャムテックへお問い合わせください。

 

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