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コンプライアンス研修効果を高めるために見直したいポイントとアプローチ方法を紹介!

2025.12.11 コラム


近年、企業不祥事の報道が相次いでおり、社員のコンプライアンス意識の向上が課題となっています。
そのため、コンプライアンス研修を導入する企業は増えていますが、効果を感じられていない場合も少なくありません。
今回は、効果的なコンプライアス研修を実施するために見直したいポイントや、研修効果を高めるアプローチ方法を紹介します。

目次

コンプライアンス研修とは

そもそもコンプライアンスとは翻訳すると「法令遵守」を意味し、法令や社会的ルールなどを遵守することを指します。よって「コンプライアンス研修」では、法令や社会的ルールの遵守を社員に促すことを目的に実施します。社員が適切な知識を身につけ、「知らなかった」では済まされない、ハラスメントや情報漏洩などのコンプライアンス違反を未然に防ぐ効果があります。

コンプライアンスは、昨今企業が社会的信用を得るために必ず求められる要素です。
多くの企業で法令や社会的ルールの理解だけでなく、企業価値の向上やリスク管理を目的として研修が実施されます。

 

コンプライアンス研修の効果が感じられない時に、見直したいポイント

 コンプライアンス研修は多くの企業で実施されていますが、研修を実施しても効果を感じられないと悩んでいる企業も多いのではないでしょうか?
効果が感じられない時に、見直したいポイントを3つ紹介します。

自社の状況に合ったテーマであるか

コンプライアンスは幅広い概念のため、企業ごとで実施するべきテーマが異なります。
業界・業種問わず押さえるべき知識はあるものの、業種特有の違反リスクや課題、過去に発生した問題は異なります。他社の研修内容をそのまま取り入れるのではなく、自社の分析を行い、状況や課題に適したテーマを選定していきましょう。

 

対象者の階層に適した内容か

コンプライアンス研修は役職や立場によって内容や深さが変わります。
例えば一般社員は、日常業務での違反リスクについて事例を交えて実践的に学ぶ内容が適しています。
また管理職には部下のコンプライアンス違反を未然に防ぐための管理監督責任、経営幹部には財務的内容や取締役の法的責任など、組織へ目を向けた内容を取り入れるべきでしょう。
それぞれの役割や責任に応じた内容になっているかの見直しを行いましょう。

 

フォローアップ体制が整っているか

コンプライアンス研修を1回で終わらせると、正しい知識を伝えることはできても意識や行動は定着しません。研修で学んだ内容を踏まえ、コンプライアンス意識の維持・向上を促すためには、フォローアップを組み合わせて行うことが必要です。
フォローアップは企業ごとに様々ですが、定期的なテスト・アンケートの実施や、社内のコンプライアンスの取組み紹介など、意識の維持・向上に繋がる仕組みをつくりましょう。

 

コンプライアンス研修で押さえるべき4つの重要テーマ

業界・業種問わず、コンプライアンス教育で押さえるべきテーマを紹介します。

 

コンプライアンスの基礎

基礎知識を通して、コンプライアンスは法令遵守だけでなく、“企業価値の向上やリスク管理の意味を含む広い概念”として理解してもらうことが大切です。コンプライアンス違反の発生要因や事例、違反がもたらす企業のリスクなどを具体的に伝えましょう。
特に初めて研修に参加する社員は、最初にコンプライアンス研修の必要性の理解が必須です。
難しい言葉で伝えるのではなく、対象者に応じて分かりやすくかみ砕いて伝えるようにしましょう。

 

ハラスメント防止

ハラスメント防止は、管理職や経営層だけでなく、全ての社員に幅広く必要とされる内容です。
セクシャルハラスメントやパワーハラスメント、マタニティハラスメント、アルコールハラスメントなど、ハラスメントには多くの種類があり、知らず知らずのうちに自分の行動がハラスメントに該当することもあるかもしれません。ハラスメントを防止するためには、社員一人ひとりの正しい理解が必要です。
また管理職には、ハラスメントを未然に防ぐための職場環境づくりや、部下からの相談の対応方法といったテーマを通して、具体的に考える機会をつくりましょう。

 

情報セキュリティー

情報セキュリティーに関するコンプライアンス研修で最も取り上げることが多いのは、情報漏洩です。
情報漏洩は故意ではなく、「うっかりミス」で発生することも多いです。人為的ミスの情報漏洩を防ぐためには、社員に正しい知識を伝えることや、継続的に研修を実施し危機感を持たせること、誰でも起こす可能性があることを伝えることが大切です。
また、近年はソーシャルメディアにおけるリスクを伝えることも重要です。情報を取り扱うに当たっての注意点、情報漏洩が起きてしまった場合の対応などについての社内ルールも学べるようにしましょう。

 

コンプライアンス違反を防止する組織づくり

組織づくりの内容は経営幹部・管理職を中心に必要です。経営幹部・管理職がコンプライアンスを軽視していると、その姿勢は社員にも伝わり、組織全体のコンプライアンス意識が低下します。結果として、違反が起こりやすい環境になってしまいます。
コンプライアンス意識の高い組織をつくるために、まずは経営幹部・管理職がコンプライアンスの基礎を理解し、組織の風土や方針を構築することが重要です。

 

 

コンプライアンス研修の効果を高める4つのアプローチ方法

インプットはeラーニングで行う

コンプライアンス研修には、法令や社会的ルールなどの全社員が押さえておくべき基礎的な内容が多く含まれています。そのためインプットにeラーニングを使うことで、全社員に同じ質で研修を実施することができます。また、自分のペースで繰り返し学習できるので、理解度に個人差がある場合でも対応しやすいのもメリットです。
さらにコンプライアンス教育を強化したいという場合は、eラーニングと集合研修を組み合わせると良いでしょう。基礎的な内容はeラーニングで学習、eラーニングで学んだことを踏まえグループワークを集合研修で行います。集合研修を組み合わせることでより効果が期待できます。

 

具体的なケーススタディーで理解を深める

コンプライアンスの理解を深めるためには、基礎的な知識だけではなく、具体的なケーススタディーを用いるとより効果的です。同じ業界で発生した事例や、自社で過去に起こった事例、実際に起こりそうな事例をベースにしたケーススタディーを取り入れていきましょう。
判断に迷うグレーゾーンの事例をどのように防ぐか、発生した時はどのように対応するかなどをグループワークで考えると学習効果が高まります。

 

ディスカッションで当事者意識を高める

コンプライアンス研修では、一方的な講義だけでなく、参加者同士のディスカッションで当事者意識を高めましょう。当事者意識を持って参加することで、通常業務に戻ってからも意識の維持・向上が期待できます。
ただし、eラーニングはインプットが中心のため、自分の環境に落とし込んで考えにくく、当事者意識を促すことが難しいです。その場合はeラーニングの内容を踏まえて、身近な事例をテーマにしたレポート作成をさせると良いでしょう。

 

定期的・継続的な実施で定着を図る

コンプライアンス意識を組織に定着させるためには、1回限りの研修ではなく、定期的・継続的に研修を実施していきましょう。
基礎編と応用編に段階を分けてカリキュラムを設計したり、定期的にフォローアップを行ったりすると効果を感じやすくなります。継続的に実施することで、意識の低下から発生する違反リスクを低下させることができます。

 

まとめ

コンプライアンス研修は、法令や社会的ルールの理解だけでなく、企業価値の向上やリスク管理につながる重要な取り組みです。効果のある研修を実施するためには、研修内容、研修形式、実施回数といった要素を今一度見直し、自社の状況に応じた教育を進めましょう。
キャムテックでは、コンプライアンスをテーマとした集合研修、eラーニングを提供しております。企業ごとの課題感やご要望に合ったプランを提案いたします。
コンプライアンス研修をご検討中の方は、ぜひ一度、キャムテックへお問い合わせください。

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