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主体性を引き出すコーチングとは? コーチングの目的や高め方を解説

2023.12.07 コラム

自発的に考え行動できる社員を育成する手法としてコーチングがあります。働く環境が大きく変化する中、社員それぞれのパフォーマンスの向上だけでなく、組織全体の成長を促すためにコーチングを活用する企業も増えています。
そこで今回は、「コーチングの目的やスキルの高め方」について解説します。

目次

コーチングとは

コーチングとは、一般的に「技術や勉学などを教え、指導する」という意味で、コーチの戦略や指導によって選手が能力を発揮し成果を上げることとして、スポーツなどでよく知られています。
ビジネスでのコーチングは対話や質問を通して、相手の気付きを促したり、潜在能力を引き出したりすることで自発的な行動につなげ、目標達成や問題解決を自ら行えるようにする指導方法です。
 

ティーチングとの違い

どちらも指導方法の一つですが、コーチングは相手の潜在能力を引き出して成長を促します。一方、ティーチングは業務に必要な知識やノウハウを教え、課題や問題に対して具体的な解決策を提示して解決に導く指導方法です。
 

コーチングのメリット

コーチングを行うことで、個人と組織に次のメリットがあります。

主体性の強化

コーチングは、相手が自発的に行動するためのアドバイスやサポートを行います。相手が自分自身の課題に向き合い、解決策を考えられるように支援をするため、成果を出すために必要なことに気付き、次回からは自分の力で成果を出せるようになります。

マネジメント力の向上

コーチングを受ける側の成長だけでなく、コーチングを行う側のマネジメント力の向上にもつながります。コーチングを行うための傾聴力や質問力・承認力を身に付けることで、相手の考え方や課題が理解できるため、コーチング力の向上につながります。

チームワークの強化

コーチングは、部下と上司の信頼関係の構築や組織・チームの成長につながります。コーチングを通じて、自分自身の考えや意見を持つこと、自主的に行動できる人材の育成につながり、チームワークの強化や積極的な組織の文化づくりに効果的です。

コーチングに必要な要素

コーチングを通じて相手の考えや能力を引き出すためには、必要な要素があります。

傾聴力

傾聴力は、コミュニケーションを通じて相手を理解するために、相手の背景や感情を深く聴くスキルです。コーチングでは、傾聴力を生かして双方の信頼関係を築きながら、相手の中に存在する考えや能力を聞き出します。

質問力

質問を通じて、相手の中にある事実や考えを整理して言語化することを促します。質問の深掘りによって、相手が自ら気付き具体的な行動や解決策を見出すことを助けます。
事実を客観的に捉えて分析できるような投げかけが求められます。「なぜ、受注できなかったのか?」ではなく、「何が受注の障害になったのか?」「受注するには何が必要だったか?」など、改善につながる質問を投げかけることが必要です。

承認力

コーチングでは相手の意見や考え方を尊重して肯定的な姿勢を示します。相手の目標達成や努力を具体的に褒めて、自己肯定感を高めることを支援します。
また、相手の価値観やアイデアを受け入れて、積極的に物事に取り組む姿勢を育成します。自分が受け入れられているという安心感が生じることで、心理的安全性が保たれ、信頼関係の構築につながります。

メタ認知

「メタ認知」は、自己認識や行動・感情の背景を客観的に理解することを指します。自分の考えや感情、行動を意識的に観察して客観的に自分の傾向を理解することで、自己管理や自己成長できるように促すアプローチです。


  

コーチングスキルの高め方

コーチングスキルを身に付けるには、コーチングのマインドや知識を理解して、実践を想定したトレーニングを行います。

コーチングマインドを理解する

まずは、コーチングの基本的なマインドを理解します。 コーチングで重要なことは、「課題を解決するために必要な要素は、その課題に向き合っている相手の中にある」という認識です。
コーチングを行う側が、それを引き出すためのサポートをすることがコーチングマインドです。

コーチングを行うには、次のような姿勢が必要です。

  • 話を遮らずに最後まで聞く
  • アドバイスではなく、質問することで相手に気付きを与える
  • 相手の考えを否定しない
  • 相手の意見を尊重する
  • 相手の得意分野を伸ばし、それを使って課題解決をさせる
  • コーチングフロー(GROWモデル)を学ぶ

    コーチングにはいくつかのモデルが存在しますが、その中でもよく用いられるのが「GROWモデル」です。「GROWモデル」は、自発的に考えることを促す目的があり、目標を達成するために何が必要かを引き出していく基本のフローです。

    GGOAL(目標)
    RREALITY(現実)/RESOURCE(資源)
    OOPTIONS(選択肢)
    WWILL(意思、継続の確認)

    コーチングに必要な要素を学ぶ

    傾聴の姿勢や質問の種類を学び、コーチングに不可欠な要素の引き出しを身に付けます。相手の話に集中して言葉を深く理解するように努め、質問を使って新たな視点を引き出せるようにします。
    承認や褒め方を身に付けることで、相手が自身を持って成長できるようになります。また、相手の表情や声など非言語の表現からも相手の意図を理解するよう努めます。

    コーチング研修を受講する

    研修では、コーチングの基本フローや必要な要素を学び、実践に向けてロールプレイングで練習を行います。コーチングの相手や状況など、ケースを変えて繰り返し実践します。講師や他の受講者からフィードバックを受けることで、客観的な意見を聞くことができます。

    まとめ

    今回解説したコーチングは、コーチングを受ける部下やコーチングを行う上司のスキルアップだけでなく、信頼関係の構築や組織の強化につながります。コーチングを行うためには、傾聴力・質問力やマインドなど多くの要素が求められるため、経験豊富な社外講師による研修も効果的です。
    コーチング研修をご検討の方は、ぜひ一度、キャムテックへお問い合わせください。

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