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リアリティショックが発生する4つの原因とは
~企業がすべき対策を紹介~

2024.04.25 コラム

リアリティショックは、新しい環境への期待と現実の間に大きなギャップがある場合に受ける衝撃です。就職や異動、転職などのタイミングで、リアリティショックに悩む社員は多く存在し、十分な対策ができていないと離職につながるケースもあります。

そこで今回は、「リアリティショックが起きる原因と企業が行うべき対策」について解説します。

目次

リアリティショックとは

リアリティショックは、「理想と現実のギャップに衝撃を受けること」です。職場環境や立場が変化した際、期待していた状況と現実のギャップが大きい場合にショックを受け、失望や戸惑いを感じることを言います。

新入社員が入社前にイメージしていた業務内容や職場環境・人間関係に対して感じるだけでなく、転職、人事異動、昇進、育休復帰などのタイミングでも経験することのある悩みです。リアリティショックが起こると、喪失感や将来への不安を覚え、やる気を失い、最悪の場合には離職につながることもあります。

組織改革の影響

就職や転職など個人の環境変化で起きるケースだけでなく、組織のトップ交代や組織改革など組織の変化の際にも、社員がリアリティショックを受けるケースがあります。

リアリティショック軽視はリスク有り

自分の期待と現実のギャップを理解して、新たな環境に適応してリアリティショックを克服する人がいる一方、リアリティショックによる悩みを抱え続ける人も少なくありません。そのため、「多くの人が感じることだから」と軽視せずに、リアリティショックへの対策を行うことが大切です。

リアリティショックによる影響

リアリティショックによる悩みが続くと、仕事へのモチベーションが低下して、組織への信頼を失うようになります。その結果、離職につながるなどの悪影響があります。

モチベーションの低下

リアリティショックを受けた社員が、新たな環境に適応できない状況を放置すると、不安や悩みを抱えたまま仕事をすることになり、モチベーションの低下につながります。そして仕事の生産性やパフォーマンスも上がらず、ミスが増え、負のサイクルに陥ってしまう状態です。本人だけでなく周囲にもネガティブな影響が出ることもあります。

離職につながる

リアリティショックの影響で、職場とのミスマッチを強く感じて離職を考えるようになります。

新入社員の早期離職では、ミスマッチも主な理由に含まれています。「仕事内容や企業文化などが自分と合わない」「望むようなキャリア形成ができそうにない」といった考えから、早期離職につながることがあります。

中堅社員やベテラン社員でも、昇進や人事異動、組織改革のタイミングでギャップを感じ、自社には期待できないという思いから転職を検討することがあります。

リアリティショックが起きる原因

リアリティショックが起きる主な原因である、4つのギャップについて紹介します。

仕事に関するギャップ

会社や仕事に対する期待が高く、就職後に「こんなはずでは……」とギャップを感じることは、リアリティショックの主な要因の一つで、新入社員の早期離職につながるリスクが大きいギャップです。その他にも、残業時間や休日出勤の多さ、職場環境や給与面が原因でリアリティショックを受けることも多くあります。

中堅社員やベテラン社員でも、異動や昇進により業務内容が変わった場合に、新たな仕事への適性に悩むことがあります。

他者能力に関するギャップ

同期や他の社員のスキルと自分のスキルに大きなギャップがあることにショックを受けて、自信喪失することや、周囲のレベルや意識の低さに不安や不満を感じることがあります。上司や先輩が適切なフォローや指導をせずに放置すると、リアリティショックはより強くなって、状況が悪化してしまいます。

評価に関するギャップ

成果に対する評価が、期待よりも低いというギャップも、リアリティショックを引き起こします。評価に関するギャップは、自分の仕事ぶりが正当に評価されないという組織への不信感につながるリスクがあります。若手社員や中堅社員が感じるケースが多く、貴重な戦力である人材が転職を検討するきっかけになる恐れがあります。

組織に関するギャップ

期待したほど組織のビジネスに将来性がない、職場の社風や雰囲気が合わないなど、組織に関するギャップは、早期離職につながるリスクがあります。組織のビジネスや社風などについては、採用段階から実態を的確に伝えることや、自社の社風に合う人材か適性を見極めるなど、ミスマッチを防ぐような取り組みをしましょう。

企業がすべき対策

多くの社員が感じるリアリティショックですが、社員本人が克服するだけでなく、企業としても必要な対策をとることで職場への適応や定着が促進されます。

入社前の情報提供

新入社員や転職者などへは、採用段階から実態に即した情報を提供して、認識のずれを可能な限り解消します。主に業務内容や給与・休日などの待遇面、企業のビジネスや社風・文化などについて伝えるようにします。

新入社員の場合は、インターンシップや先輩社員との座談会などの機会を作ることも、理解を促す効果的な施策の一つです。

組織の支援体制とコミュニケーションの強化

入社後のフォローやコミュニケーションの不足が、仕事や他者能力に関するギャップにつながることがあります。新入社員や異動してきた社員が、新たな環境に適応するには上司や同僚の支援が重要です。誤解や認識のずれを埋めることで、リアリティショックを解消します。

上司のマネジメント強化

上司の指導やマネジメントの強化は、部下のリアリティショックの解消に重要な要素です。部下の状況を的確に把握するための「面談力向上研修」やメンタルケアのための「ラインケア研修」、評価ギャップを防ぐための「人事考課研修」などがおすすめです。

ショックを克服するための研修

リアリティショックを受けた社員が、ショックを克服するための支援も必要です。自ら困難を克服する、内発的な原動力を養うことができる「モチベーション研修」が効果的です。

また、他者能力に関してのギャップによる課題を解決できるよう、仕事に必要なスキルを学べる「階層別研修」や先輩社員によるOJTなど、必要な指導を提供することも重要です。

まとめ

今回は、新入社員をはじめとして多くの社員に起きる可能性のあるリアリティショックについて紹介しました。適切な情報提供やコミュニケーション、支援体制で、リアリティショックの解消につなげましょう。

リアリティショックを解消するためには、管理職のマネジメント強化や社員がショックを克服するための各種研修が有効です。

社員研修をご検討中の方は、ぜひ一度、キャムテックへお問い合わせください。

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