閉じる

News Columnニュース・コラム

社員研修は内製化か外部委託か。スキルアップを実現する研修のポイント-社員教育のCAM

2022.08.19 コラム

研修の実施方法には、社内で企画・実施する「内製化」と、外部の研修会社に依頼する「外部委託」の2種類があります。それぞれメリット・デメリットがあるため、一概にどちらが良いと言い切ることはできません。そのため、研修を実施する際にはそれぞれを比較して、実施したい内容に対して、どちらがより適しているか考える必要があります。

そこで今回は、「内製化と外部委託、それぞれのメリット・デメリット」を紹介します。研修実施を検討中のご担当者様は、ぜひ参考にしてください。

内製化のメリット

①自由度の高さ

内製化の場合、自社の都合に合わせて自由なカリキュラムや実施時期で行うことができます。たとえば、業務マニュアルに変更が合った場合や新規システムを導入する場合など、必要に応じてすぐに実施することが可能です。このように柔軟に実施できるのは、内製化ならではのメリットといえます。

②社内講師育成によるスキルアップ

研修を内製化する場合、社内講師の育成が必須です。人に教えるためには、研修内容をしっかり理解した上で、わかりやすい資料の作成や説明、質問への対応をしなければいけません。そのため知識だけでなく、資料作成やファシリテーションなど、様々なスキルを身につける必要があるため、結果として、社内講師を務める社員のスキルアップにつながります。

③人材育成・教育に関するノウハウが蓄積できる

社内で研修を企画・実施することにより、どのような研修が自社の社員のスキルアップや生産性向上に効果があるかなど、人材育成・教育に関するノウハウが蓄積されます。蓄積したノウハウを活用することで、より効率的なスキルアップが実現できます。

内製化のデメリット

①社内講師育成に時間・コストがかかる

社内講師には、研修内容に対する知識だけでなく、ファシリテーションやプレゼンテーションなど様々なスキルが求められます。どんなに業務に精通したベテラン社員であっても、説明や指導が苦手な人がいるように、誰でも務まるものではありません。そのため、社内講師として説明や指導ができる社員を育成するためには、時間やコストがかかります。

②通常業務が圧迫される可能性

研修の実施には、準備からフォローまで様々な工数がかかります。内製化の場合には、この全てを社員が負担しなければいけません。そのため、新入社員が入社する4月や繫忙期には、通常業務が圧迫されるリスクも踏まえて、対応する必要があります。

③研修の質の確保が難しい

内製化の場合、準備・研修実施・研修後のフォローの全てを社員が実施します。そのため、プロの研修会社と比べると質の確保が難しく、講師を担当する社員によってバラつきが発生することも考えられます。また受講者側からすると、普段同じ職場にいる社員が講師であることから、本音が話せない、意欲的になれないといったケースがあります。

外部委託のメリット

①講師やカリキュラムの質が高い

研修会社とその講師は、様々な業界・職種で多くの研修を行っており、その都度、内容や教え方をブラッシュアップしています。ノウハウが十分に蓄積されているため、企業ごとに合わせて柔軟な対応ができます。そのため、研修会社に委託することで、質の高い研修を実施することができます。

②カリキュラムをオーダーメイドできる

研修会社の中には、企業ごとの状況や要望に合わせて、カリキュラムをオーダーメイドできる会社が多くあります。弊社でも、事前にヒアリングを行い、ご要望や課題に合わせたカリキュラムをご提案いたします。このように研修会社に委託することで、自社の課題に合わせたカリキュラムで実施できるため、効果的な研修が期待できます。

外部委託のデメリット

①コストがかかる

外部委託をすると、どうしてもコストがかかります。費用は研修会社・テーマ・時間・場所等により異なるため、一概にはいえませんが、都度見積りを取り、検討する必要があります。しかし、内製化する場合にも、社内講師の育成等に時間やコストがかかるため、それぞれにかかるコストを比較して、見合った結果が得られる方法を検討しましょう。

②人材育成・教育に関するノウハウが蓄積しにくい

内製化のメリットとして、人材育成や教育に関するノウハウ蓄積がありましたが、外部委託の場合はこれが難しくなります。しかし、全く蓄積できないわけではなく、同じ研修会社に繰り返し定期的に依頼をして、二人三脚のように人材育成を行うと、自然とノウハウが蓄積されるでしょう。

なお、外部委託する際の「メリット・デメリット」については、こちらの記事でもご紹介しています。

「内製化」と「外部委託」どちらが望ましい?

内製化と外部委託を検討する際の判断基準の一つとして、実施内容が挙げられます。実施内容により、内製化が良いテーマと外部委託が良いテーマがあるため、それぞれについて紹介します。

内製化が良い内容

内製化の方が良いのは、自社のミッション・ビジョン、社内規則、業務に関する内容です。

  • 新入社員研修で、自社のミッションやビジョンを周知する
  • セキュリティ研修で、自社のルールを周知する
  • 業務マニュアルの内容や変更を周知する

このような研修は、外部の講師に依頼するよりも、社員が説明した方が伝わりやすいため、より理解が深まるでしょう。

外部委託が良い内容

外部委託の方が良いのは、社内にない知識やノウハウなど、専門的な内容や業界全体の知識に関する内容です。

  • ビジネスマナー
  • 指導育成
  • ハラスメント対策
  • コンプライアンス

これらの研修は、社内の知見だけで行うには限界があり、知識も経験も豊富な研修会社に委託した方が、より理解が深まるでしょう。

研修を外部委託する際のポイントについては、こちらの記事で紹介しています。

研修の効果を上げる2つのポイント

研修を実施する上で最も大切なのは、研修が社員のレベルアップや生産性向上につながることです。そのために大切な2つのポイントを紹介します。

内製化と外部委託は対立概念ではない

内製化と外部委託は対立する考え方ではなく、社内の全ての研修を内製化、あるいは外部委託する必要はありません。社員教育をより効果的にするためには、研修内容や対象によって内製化と外部委託を組み合わせることも、一つの方法です。

  • 「新入社員研修」で、会社のミッションや就業規則に関しては社内講師が行い、ビジネスマナーやコミュニケーションに関しては研修会社に委託する
  • 「コンプライアンス研修」で、全般的な内容は研修会社に委託し、自社でコンプライアンス違反が発生した場合の対応については社内講師が行う
  • 研修全般を内製化で行い、「社内講師育成研修」のみ研修会社に委託する

このように、全てを内製化や外部委託にするのではなく、それぞれのメリットを活かしてデメリットを最小化する発想が大切です。

「アフターフォロー」を重視する

研修で重視すべきなのは、受講者が研修での学びを日々の行動に落とし込み、行動を変えていくことです。そのためには、内製化や外部委託にかかわらず、研修後のフォローを行い、知識や行動の定着を図ることが不可欠です。

内製化した場合は、フォローまで手が回らないケースもあるかもしれません。しかし外部委託の場合、アフターフォローや効果測定を行う研修会社が多くあります。弊社でも、研修後の学びが定着するようフォローを行っています。

まとめ

研修の実施方法には、社員が講師を行う「内製化」と、外部の研修会社に依頼する「外部委託」の2つの方法があります。それぞれメリット・デメリットがあるため、研修内容や自社の状況を考慮した上で検討すると良いでしょう。

そうは言っても、内製化と外部委託は必ずしも対立する考え方ではありません。研修を通じて社員の知識・スキル向上を図るためには、2つをの方法を上手く取り入れることがおすすめです。外部委託をお考えの際は、ぜひ弊社にお問い合わせください。

関連する投稿

メールでのお問い合わせ
03-6837-5302 平日9:00~18:00