1対多数に対しての指導の苦手意識を払拭!伝わる研修を社内で実現
- ビジネススキル(対人)
- 部下育成
- 2020年3月10日実施 「新人指導役社員育成研修」
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1対1の個別指導ではなく、1対多数の指導におけるポイントや指導方法を身につけ、自信を持って多数の前で指導するための基盤を作ります。
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日本システムランド株式会社 様
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日本システムランドは、独立系のソフトウェア開発会社として金融・証券システムのビッグプロジェクトの開発からその事業をスタートしました。
以来、私たちが基本としてきたのは、確かな技術力と誠実な対応でお客様の信頼を獲得し、お客様のご要望に応えていく、というお客様第一主義の姿勢です。そのため急速な技術革新に対応した技術力の深化はもちろんのこと、社員一人ひとりの技術力向上のため、各種研修・外部セミナーなどによる人材育成にも力を入れています。(ご担当者様からの一言)
当初は、金融系を中心としたソフト開発中心でしたが、途中からは物流、情報、飲食等を含めた他業種の仕事をいただく機会が多くなりました。割合としては、金融系と他業種のお客様が半数ずつ程の割合です。
今回研修をお願いしたICTソリューション本部では特に、幅広い業種のお客様に対応しており、お客様から受けた要件を基に、システム設計⇒プログラミング⇒納品、という流れで進行しています。プロジェクト期間は、ご依頼を受けてから1ヶ月以内で納品することもあれば、1.2年間かけて作るものもあり、多岐に渡ります。チーム人数も2.3名のものから20名を超えるものもあり、お客様のご要望に沿って柔軟に対応しています。- 実施前の課題
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- 1対1の指導経験は豊富であるものの、1対多数に対しての指導・講師経験が無く、新入社員教育を任され、教え方に不安があった。
- 実施後の効果
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- 1対多数に対しての指導のポイントを掴み、自信を持って指導できるようになった。
基礎知識の無い新入社員に対して、講師経験の無い社員が研修登壇することに
- 今回研修を実施しようと思われたきっかけを教えていただけますか。
例年4月に、7-8名位の新入社員が入ってきて、外部の研修を2ヶ月間受講させていたのですが、今年は16名となり、子会社の日本パーソナルシステム入社の3名を合わせますと、19名の受け入れがありました。例年の倍の人数がいることで、費用面やスケジュール面から、社内で研修をしてみようという話が昨年秋頃に挙がり、検討を始めたというところです。
- 1から2ヶ月間のカリキュラムを作られるなんて、社内ではさてどうしようかという感じだったんじゃないですか。
そうですね。これまで社内講師という役割の社員がいなかったので、人選された社員もどうやって教えていこうかと、皆戸惑っていましたね。(笑)もちろんOJT制度はあり、1対1の関係性で教える機会はありますが、1対19は誰も経験が無いですからね。それに弊社の新入社員のほとんどが入社前まで、ITやプログラミングに携わっていない人がほとんどなんですね。今年の新入社員は全員文系ですし。。。
- えー!!基礎知識があるものとばかり思っていました。
そのあたりの基礎知識を最初にどうやってつけていくかというのもありましたし、1対19なので、学校の授業のように理解できるスピードも個々に違ってくるかなというところとか、直接1対1で話せない分、どこまで理解しているかを講師側がある程度理解しておかなければいけないので、そこをどうしていこうかなと考えていた感じです。
- そこで指導役社員の方々に、指導の基礎スキルを身につけさせようということになったのですね。
例年新入社員に受けさせていた2ヶ月間の外部研修というのは、開発に関する技術研修ばかりだったんですね。それを社内で、未経験の新入社員に対して分かりやすく教えるための伝え方、という目で見たときに私が教えることもある程度できるのかもしれないですけど、やはりプロの生業としている方から、テクニックを教われるんだったら新入社員が来る前のタイミングでできたら良いのかと考えました。
講師の導きで、普段おとなしい社員達の活発な意見交換がなされた
- 当日の研修内容はいかがでしたか。
当日、すでに反響があってですね。休憩時間に受講している社員が席に戻ってきて、都度報告してくれたんですが、講義形式という進め方ではなく、対話形式で進めてくれたので普段おとなしいメンバーが多いんですけど、講師の方に引き出されて会話をすることができていたのかなと。講師の方の体験を色々聞いていたようで、それを楽しそうに話してくれていたので共感できる話が多かったのだということが、話を聞くだけでも伝わってきました。当日のヒアリングだけでも、楽しく講義を受けていたことが分かりました。
- 講師からはたくさん意見が出ていたと聞いているので、本当に普段おとなしい方々なのか不思議です。
あまり個々の想いを伝えるのが苦手なんじゃないかと思っていたんですが、講師の方の引き出し方がうまいんでしょうね。受講者全員が、個々の想いを発表できていたようで、普段からもそうしてくれるといいんですが(笑)受講したメンバーは20-40代と年齢幅があったんですけど、分け隔てなく講師の方が対応してくださったようで、話しやすい雰囲気があったのだと思います。
- 導入して良かったと思われることはありますか。
特に、受講したメンバーの意識が変わったかなと思いました。どういう風にして伝えれば良いかとか、どういう話し方が人に伝わりやすいのかとか、講師としての立ち振る舞いみたいなことがまず知識として入ってきているので、自分で調べて合っているか分からない独学より、講師の方が言っているという信頼関係がある前提で入ってきた知識というのは強いのかなと。私が日々言っていることも講師の方が言うことによって、“この人が言うんだから間違いないだろう”というのはあると思います。言う人が違うときっと、親が言っても聞かないけど先生が言うなら聞くことと同じだと思います。
- 切ないですね(笑)でも、普段仰っていることを講師から言ってもらえたのも良かったということですね。
外の人が言うなら、確かにそういう考えで動かないといけないのかなというのは、改めて分かったと思います。それとは別にもちろん新しいことも教えていただたいので、多方面からどうあるべきかというのが知識として入ったことは、重要なのかなと思いましたね。
- 確かにそうですね。
パソコンでは無く人と向き合うことで生産性を高め、より良いシステム開発を
- 新入社員の研修スケジュールはどのような流れだったんですか。
昨年までは、4.5月に外部研修、6月には各部署へ配属(ICTソリューション部のみもう1ヶ月だけ実戦的なプログラミングの研修)で、今年は、4-6月に内部で研修予定でした。
しかし3月にコロナが拡大し始めたので、急遽新入社員もテレワークに切り替えることになりました。遠隔では伝えられることとそうでないことがあったので、当初予定していた技術研修とは別に、テレワーク用に急遽カリキュラムを練り直し、4.5月と実施しました。6-8月に入り、やっと当初予定していた技術研修を実施できました。- それでは受講者の皆様は6月から社内講師として登壇されたわけですが 、研修が役立っていると感じられた場面はありましたか。
新入社員の顔を見て、一人ずつに語り掛けるように話していましたね。そうされると、新入社員も複数に向かってというよりは自分に向かって話していると思うようで、聴く側も力が入っているように見受けられました。あとは研修中指導を受けていた、早口にならずにゆっくり丁寧に教えるというのも気を付けていたようです。そういうテクニックを気を付けていたことから、意識を向けられていることは感じ取れましたね。成果が出ているんじゃないでしょうか。登壇経験を重ねることで、そのまま自然と自分の力になっていってくれれば良いですね。
- 今後社内で、どのような教育していきたいか教えてください。
プログラムのシステム開発というと、多くの方がパソコンに向かって無言で黙々と作業をしてくようなイメージを持たれると思います。しかし実際にはチームで連携しなくてはいけないことや、サブリーダーからリーダーへ報告をしなきゃいけないこと、伝えるべきことがあると、無言で仕事をしている時間よりも、コミュニケーションをとることがミスを無くして生産性を上げることに繋がり、重要なことだったりします。
またお客様との会話にしても、ソフトウェア開発はサービス業であると思っているので、そういった面でのコミュニケーション能力はつけていかないといけないんですね。- 確かに、コミュニケーションは必要不可欠ですね。
今回研修していただたいような内容はリーダーとしての立ち振る舞いだとか、サブリーダーとしての立ち振る舞いといった面で、類似するものがあるのかなと思っています。リーダーやサブリーダーになるための考え方や知識、メンバーとしてのコミュニケーションをつけていくことは重要なので、必ずしも新人指導役社員だけでなく、各層への研修も活用していきたいなという思いがあります。
今回研修を受けた社員が次の講師担当社員に伝えるのも一つの案とは思いますが、先程の“誰が伝えるか”というのがありますし、プロの方の伝え方の方が有効かと思うので、継続して他の社員にも伝えていきたいですね。
- 次回もぜひ提案させてください!本日は有難うございました!
受講者の感想
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非常に分かりやすく、日常より意識すべき事を再認識出来ました。これを生かして、新入社員研修及び、対人関係に生かしていきたいです。
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聞いた事がある知識から、初めて知ったものまで様々だったが、新たな見方や発見があった。すぐに実践出来るものがあるので、出来る事から手をつけていきたい。
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とにかく楽しく受講出来ました。今後生かしたいと思います。
CAM営業担当より
講師からは、「社内講師」ということの難しさをお伝えしました。外部の講師の場合であれば、日頃の業務で接することがないので、研修という非日常の空間だけで完結し、説得力を持たせることができます。しかしながら、社内講師の場合はそうはいきません。皆様には日頃から言行一致を意識していただき、研修の効果を最大限に発揮されることを期待しています。