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新入社員が目標設定をすべき理由とは?
目次
はじめに
新入社員は「これから何を学び、身に付けていく必要があるのか」明確にわかっていないことが多いでしょう。そのため入社時や配属時に、より具体的な目標を設定し、成長のイメージを持たせることが重要です。
そこで今回は、「新入社員に目標設定が必要な理由と、目標を設定する際のポイント」 について、わかりやすく解説いたします。
目標設定が必要な理由とは?
入社時の目標設定は、社会人として良いスタートダッシュが切れるかに大きく影響します。この時期の目標設定の重要性とあわせて、新入社員が目標設定をすべき理由をご説明します。
現状整理とモチベーション向上
入社したての新入社員は「できること/できないこと」、「知識を持っていること/不足していること」など、自分自身の現状と課題を正しく把握できていません。そのため、第三者や上司・先輩の目を通すことや、自身の現状と目標を対比したときに、初めて現状と目標の乖離に気付くことができるでしょう。
現実と目標の差を把握できると、それを埋めるために必要な行動や課題を明確にすることができ、その中で解決方法が見えてきます。社会人になったばかりの新入社員にとって、慣れない業務や職場の中での成長意欲を高め、モチベーション向上をするためにも目標設定は重要です。
主体性の発揮
新入社員は具体的な目標がないと、上司から与えられたタスクをこなすだけになりがちです。特に、入社当初は教えることが多いため、新入社員はどうしても受け身の姿勢になってしまいます。その結果、誰かの指示がなければ動けない「指示待ち社員」になりかねません。目標を設定することで主体的な行動を促し、目標達成のために努力する意識を植え付けることができます。
目標設定のポイント
目標を設定する際に抑えておくべきポイントは、下記の4つです。
- 達成可能な目標にする
- 具体的な内容にする
- 達成までの期限を設ける
- 上司や先輩がアドバイスをする
達成可能な目標を設定する
達成の見込みがない無謀な目標は、モチベーションの低下や自信喪失につながりかねません。現状ですぐに達成できる目標ではなくても、自分の努力次第で達成可能な内容が望ましいです。
また、ひとつの項目に対してある程度、容易に達成できる目標と難易度の高い目標を設定するのもひとつの方法です。達成可能な目標は、努力をすれば到達できるレベルと位置づけ、さらにチャレンジングな目標を設定することで、スキルを磨くモチベーションが生まれやすくなります。
具体的な内容にする
具体的で測定可能な目標にすることが望ましいです。目標は大きく分けて、測定可能な定量的なものと、質の担保といった定性的なものの2種類があります。前者は数値で達成状況を確認できますが、後者は抽象的で判断基準が難しいです。そのため、定性的な目標を設定する際は、併せて数値を設定するなど、内容をより具体的にすることが望ましいでしょう。
達成までの期限を設ける
目標を達成するまでの期限を設けることで、ゴールが定まり、達成までのスケジュールやプロセスを決めやすくなります。また、中長期的な目標だけでなく、短期の目標を立てておくことで、各期間で何をすべきかが分かるため、目標を達成しやすくなります。中長期の大きな目標を達成するためには、進むべきプロセスとして短期目標の設定が大切です。
上司や先輩がアドバイスをする
上司や先輩が、新入社員の目標に対してアドバイスをすることも効果的です。新入社員の目標はチームの目標に沿って設定する必要があり、社員一人ひとりの目標達成がチーム全体の目標達成につながることから、上司や先輩のアドバイスが必要です。また、新入社員にチーム内でどのような役割を求めているのか明確にするためにも、客観的な判断は欠かせません。
新入社員の目標例
新入社員が入社して早い段階で目標を設定することは、目標達成に向けて努力する中でさまざまなスキルが身につくことや、モチベーションアップのためにも有効です。
ここでは、新入社員が立てるべき目標として、「社会人スキル」「専門知識」の2つのカテゴリーに分けてご紹介します。
社会人スキル
社会人スキルとは、報連相や名刺交換、言葉遣いといったビジネスマナー、コミュニケーションスキルなどを指します。一般的に新入社員研修は「社会人としての心構えを醸成し、基本的なビジネススキルを身に付け、主体的に動けるようになること」を目的として実施することが多いですが、その大きな目的から個人の目標に落とし込むとよいでしょう。
専門知識
業種や職種により必要な知識やスキルは異なりますが、業務をおこなうにあたって必要な資格があれば、期限までにその試験に合格することを目標として設定できます。また、業界知識なども早い段階で身に付けておきたいスキルですので、テストを実施してその点数を目標にすることもよいでしょう。
ここからは、より具体的な目標例をご紹介します。新入社員に目標を立てさせる際の参考にしてみてください。
例1)〇カ月以内に〇〇の業務を覚える
期日を決めて特定の業務を覚えたり、先輩の業務を引き継いだりすることを目標とします。覚えなければならない業務が多岐に渡わたる場合は、それぞれの業務をいつまでに覚えるといった期限の設け方が効果的です。個々の業務も都度、目標の達成度合いを確認し、スピードだけでなく正確性も重視しながら取り組ませることが大切です。
例2)頼まれたことを〇日までにやりきる
「頼まれた業務を期日までにやりきる」これを徹底するだけでも、新入社員として及第点を与えられるでしょう。仕事をやりきることは社会人として当然のことですが、どのタスクにおいても達成することができれば、本人の自信やモチベーションにつながります。また“当たり前のことが当たり前にできる”というスキルは、周囲からの信頼にもつながります。
例3)1カ月で〇件の契約を取る
営業職では典型的な目標ですが、ポイントは定量的に設定している点です。数値目標にすることで日数と進捗状況を比較しながら、目標の達成度合いを評価することができます。
例4)(資格取得のために)週〇時間勉強する
企業によっては、入社後すぐに資格を取得しなければならない場合もあるでしょう。また、法律や制度に対応したサービスを展開している業種では、頻繫に改正が行われることもあるため、入社後も絶えず勉強が必要です。このように勤務時間以外の目標について考えておくことも、スキルアップや自己成長につながります。
例5)ミーティングで〇回以上発言・質問する
ミーティングでの発言を目標とするのもよいでしょう。仮に的外れな発言をしたとしても、経験になり強く咎められることはありません。何よりも、発言や質問をするために業務内容を理解し、考えを深めることは大切です。また、新たな視点や切り口、アイデアを提示することができるかもしれません。
まとめ
新入社員に目標設定をさせる際、「達成可能なレベルであること」「具体的な内容であること」「期日を決めること」「上司や先輩がアドバイスをすること」がポイントです。これらを踏まえて、適切な目標を設定させるためには、研修を通じてポイントを理解させることが効果的です。
入社1年目は、実用的なスキルの習得はもちろんのこと、仕事に対する考え方や心構えを学ぶ時期でもあります。目標設定を通じて、仕事をするうえでの正しい考え方を身に付けさせるようにしましょう。目標達成に向けて努力する中で、さまざまなスキルが習得でき、仕事の幅も広がるでしょう。
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