ノンバーバルコミュニケーションをビジネスシーンで活かすポイント-社員教育のCAM
目次
- はじめに
- ノンバーバルコミュニケーションとは?
- ノンバーバルコミュニケーションの例と種類
- ノンバーバルコミュニケーションの効果
- ノンバーバルコミュニケーションの取り入れ方
- ノンバーバルコミュニケーション活用の注意点
- まとめ
1はじめに
コミュニケーションと聞くと、言葉によるやりとりをイメージしますが、実際には言葉以外の印象が重要な役割を果たしています。話す内容はもちろんのこと、表情やジェスチャーなどの非言語要素を織り交ぜることで、より的確な表現で伝えることや信頼関係を築くことができます。
そこで今回は、「ビジネスシーンで役立つノンバーバルコミュニケーション」について、わかりやすく解説いたします。
2ノンバーバルコミュニケーションとは?
言葉以外の手段でメッセージを伝達するコミュニケーションのことを「ノンバーバルコミュニケーション」または「非言語コミュニケーション」といいます。
一方で、言語で伝達するコミュニケーションのことを「バーバルコミュニケーション」といい、ノンバーバルコミュニケーションはあくまでも、バーバルコミュニケーションで不足する情報を補うものです。言語で伝えきれない情報や感情を伝えるという点に違いがあります。
3ノンバーバルコミュニケーションの例と種類
ノンバーバルコミュニケーションは、特徴によって3種類に分類できます。
身体感覚的要素
身体感覚的要素とは、身振り、手振り、姿勢など、身体的な状態を通して相手に伝えます。ボディランゲージともいわれ、共通言語を持たない人ともコミュニケーションを取りやすいという特徴があります。
聴覚的要素
聴覚的要素とは、声の大きさ、高低、話すスピードなど、声質を通して相手に伝えます。相手の顔が見えない電話などでは、聴覚的要素から多くの情報を得ます。
視覚的要素
視覚的要素とは、喜怒哀楽などの表情や態度、目線など、見た目の情報を通じて相手に伝えます。コミュニケーションでは視覚的要素から得る情報が多いため、対面でコミュニケーションを取る際に重要な要素です。
他にも、ノンバーバルコミュニケーションの構成要素は以下が挙げられます。
- 衣服や化粧、アクセサリーなどの人工的な装飾物
- 相手との距離感、パーソナルスペースなどの空間行動
- 照明、温度、インテリアなどの環境要因
- 身長や体型、髪、皮膚の色などの身体的特徴
4ノンバーバルコミュニケーションの効果
非言語コミュニケーションの効果を理解し、意識的に活用することでポジティブな印象を与えたり、言葉の説得力を高めたりする効果が得られます。
ノンバーバルコミュニケーションには、以下のような効果があります。
言語情報で伝えきれない心情を補完する
ノンバーバルコミュニケーションには相手に言語情報だけでは伝えきれない喜怒哀楽の感情や心情を伝える役割があります。
例えば、強調したい部分で声量を上げたり、ゆっくりと話したりすることで、相手に大事な事柄を話しているという印象を与えることができます。
相手との信頼関係を構築する
ノンバーバルコミュニケーションを意識することで、親近感や安心感が高まり、信頼関係の構築につながります。 例えば、相手の話を聞く際に、相手の方向に体を向け、適度に相手の目を見て微笑むなど、ノンバーバルコミュニケーションを取り入れることで、相手との信頼関係を築けるようになるのです。
相手の本音に気づきやすい
ノンバーバルコミュニケーションには、言語情報では読み取れない心情が込められているため、相手の本音に気づきやすいです。例えば、話している内容は前向きでも表情や声のトーンが暗ければ、本当は気分が沈んでいることに気がつくはずです。 会話の内容だけでなく、ノンバーバルコミュニケーションに注目することで、言葉の裏に隠れた感情に気づくことができ、相手の本音や心情を引き出せます。
5ノンバーバルコミュニケーションの取り入れ方
ここでは、ノンバーバルコミュニケーションをビジネスシーンに取り入れる具体的な方法を紹介します。
相手のペースに合わせて話す
相手のペースに合わせて話すスピードを変化させることは、相手が話を聞き取りやすくなるだけでなく、親近感を抱いてもらいやすくなる点において有効です。人は自分に近いものに親近感を抱く傾向があることから、相手のペースに合わせて話すことで親近感を抱いてもらいやすくなります。
相槌をしながら聞く
相手の話に合わせて適度にうなずきながら話を聞く方法は、話し手に安心感を与え、信頼関係を構築するのに有効です。聞き手が黙ったままでいると、話し手はきちんと話を理解してもらえているか不安になるため、話の要所要所で適度に相槌を入れ、相手に安心感を与えることが大切です。
大事な話は相手の目を見て話す
会話をしている間、ずっと相手の目を見ていると圧迫感を与えてしまいます。一方で、大事な話をする際には、相手の目をまっすぐ見つめて話すと、真剣さが伝わり、自然と聞き手の理解を促すことにつながります。
表情やしぐさで感情を伝える
言語情報では伝えきれないニュアンスや心情を伝えたい場合、表情やしぐさを活用することが効果的です。人の顔には20種類以上の表情筋が存在し、それらによって様々な表情をつくることができると言われています。表情の微妙な使い分けによって、自分の心情を伝える、あるいはニュアンスを正しく伝える効果が期待できます。
表情やしぐさで感情を読み取る
表情やしぐさから相手の感情を読み取るためには、注意深い観察と推測力、そして適宜、相手への確認が必要です。まず、相手の表情やしぐさを観察し、感情を推測しましょう。その上で相手の状況を考慮し、その感情が何に関連しているのかを理解するように心がけます。
6ノンバーバルコミュニケーション活用の注意点
最後に、ノンバーバルコミュニケーションを活用する際、3つの注意点があります。それぞれについて解説します。
伝えたい内容を明確にする
明確にすべき内容とは、「相手にどの程度の知識があるか」「自分自身が伝えたい内容」「相手が求めている内容」の3点です。相手がまったく知識がない内容や興味がない話を続けても、会話が続かなかったり、伝えたい内容がぼやけてしまったり、会話というコミュニケーションそのものがうまくいかない可能性があります。
相手の理解度に合わせる
自己判断でノンバーバルコミュニケーションを多用するのは危険です。また、相手の理解度に合わない会話は、話し手の自己満足になる可能性があります。相手の理解度に合わせて、適度に取り入れ、聞き手の理解を促すようにしましょう。時にオーバーなノンバーバルコミュニケーションが効果的な状況もありますが、基本的には会話を補足する意味合いで用いるようにしましょう。
コミュニティや文化の違いに気を付ける
日頃何気なく使用しているジェスチャーや言葉が、特定の文化において無礼な意味に取られるケースがあります。意思疎通を図る相手のコミュニティや文化を理解し、互いの違いに配慮したノンバーバルコミュニケーションが必要です。
7まとめ
ノンバーバルコミュニケーションは、言葉によるコミュニケーションでは伝わりにくい意思や感情、ニュアンスを相手に伝え、意思疎通がスムーズになることで信頼関係を構築する効果が期待できます。
昨今、Web会議やテレワークの普及により、画面を通したコミュニケーションが増えてきました。ビジネスシーンにおいて、より良いコミュニケーションを取るためにもノンバーバルコミュニケーションを意識的に取り入れましょう。
ノンバーバルコミュニケーションを含めた「コミュニケーション研修」をご検討の方は、ぜひ一度、キャムテックへお問い合わせください。
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