ポータブルスキルとは?鍛える方法を紹介

雇用の流動性が高まっている近年、ポータブルスキルが注目されています。
ポータブルスキルは業界や業種を問わず、すべての人材に求められるスキルで、人材育成の重要な課題になっています。今回は、ポータブルスキルが必要とされる背景や具体例、ポータブルスキルを鍛える方法を紹介します。
目次
ポータブルスキルとは
ポータブルスキルとは、専門的な知識などの実務に関連するスキルではなく、課題解決スキルやコミュニケーションスキルといった業界や業種を問わず活用できる汎用性の高いスキルです。
厚生労働省は、ポータブルスキルを「職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキル」と定義しています。
加えて、ポータブルスキルとよく比較される2つのスキルを紹介します。
アンポータブルスキル
ポータブルスキルとは反対に、企業や職種特有のスキルです。例えば、自社の商材知識、自社専用システムの操作スキルが挙げられます。アンポータブルスキルは、その業務内での専門性を高める上で重要ですが、企業や職種が変わると活用しづらいスキルです。
テクニカルスキル
特定の業界や業種で活用できる専門的な技術やスキルです。例えば、営業職ならプレゼンテーション力、事務職なら事務処理能力が挙げられます。その分野で働く上で必要不可欠なものであり、専門性や深い知識が求められるため習得には時間と経験が必要です。専門職としての価値を高めるために不可欠なスキルです。
ポータブルスキルの9要素
厚生労働省ではポータブルスキルは「仕事のし方(対課題)」と「人との関わり方(対人)」の9要素から構成されていると定義しています。
「仕事のし方」は仕事における前工程から後工程を5つに分けて定義しています。
「人との関わり方」は社内外とのコミュニケーション能力、部下マネジメント能力について4つに分けて定義しています。
「仕事のし方」
・現状の把握
・課題の設定
・計画の立案
・課題の遂行
・状況への対応
「人との関わり方」
・社内対応
・社外対応
・上司対応
・部下マネジメント
厚生労働省サイトにて、ポータブルスキルの見える化ツールの紹介をしています。
この診断はポータブルスキルを測定し、それを活かせる職務、職位を提示するツールであり、キャリア形成を進める際に利用すると効果的です。

ポータブルスキルが必要とされる背景
ポータブルスキルは、近年の人材育成で大きな注目を浴びており、多くの企業で求められるスキルになっています。ポータブルスキルが必要とされる背景として、主な3つのポイントを紹介します。
雇用の流動性の高まり
終身雇用を前提としない働き方が一般的になり、労働者はより満足して働ける環境を求めて、キャリアを選択するようになりました。結果として、雇用の流動性が高まっています。
ポータブルスキルは汎用性が高いため、どの業界や業種でも活用できます。企業側から見ても、ポータブルスキルが長けている人材は、変化に対応しやすくキャリア育成がしやすいため、積極的に採用したい人材です。
VUCA時代への対応
VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)を指し、未来の予測が困難な時代を意味します。
ビジネス環境は年々変化が激しくなっており、企業も変化に柔軟に対応していかなければいけません。ポータブルスキルが長けている人材は、新しい環境や業務内容に素早く、柔軟に対応できるので、環境の変化に強いスキルとして注目されています。
人材配置の最適化
ポータブルスキルを重視した人材配置にすることで、組織全体のパフォーマンス向上を図ることができます。適材適所の人材配置には、職種を問わず幅広いスキルを持つ人材が必要です。
ポータブルスキルを持つ人材であれば、環境の変化に迅速に対応できるため、部署異動や新規プロジェクトでも活躍する可能性が高いです。人材を柔軟に配置できることで企業の競争力向上につながります。
ポータブルスキルの具体例
ポータブルスキルをより具体的にすると、下記の4つのようなスキルが挙げられます。
課題解決スキル
発生した課題に対して、明確に定義し、原因を分析、解決まで導くスキルです。課題解決スキルを磨くことにより、どのような状況においても冷静に解決策を導き出せるようになります。また個人単位で課題を解決するだけではなく、チームや組織に落とし込むことで、継続的に組織の業績を向上させることができます。
コミュニケーションスキル
他人との意思疎通を円滑に行うために重要なスキルです。どのような業務を行う場面でも、多くの場合は社内あるいは社外とのコミュニケーションが必要です。コミュニケーションスキルを磨くことでより良い関係を構築でき、信頼関係を築くことができます。加えて、コミュニケーションスキルが高いと業務を円滑に行うことができ、パフォーマンス向上につながります。
リーダーシップ
部下やチームメンバーを目標達成に向けて導き、組織の生産性や結束力を高めるスキルです。リーダーシップは、企業や組織で働く上で、特に重要だと認識されています。業界や業種を問わず、チームを強力に牽引できるリーダーシップがあると、周囲から信頼を獲得することができ、組織の結束を強化することができます。
柔軟な対応スキル
業務上の様々なシチュエーションに対して適切に対処するスキルです。高い対応スキルがあれば、トラブルが起きた際に迅速に対応策を考え、最善の対処をすることができます。
また、新しい環境や技術への対応スキルは、環境の変化が激しい現代において欠かせません。部署異動や新しいプロジェクトチームへの参加など、様々な場面でも活躍します。

社員のポータブルスキルを鍛える方法
ポータブルスキルは、意識的に磨くことで伸ばすことができます。
ここでは社員のポータブルスキルを鍛える方法について紹介します。
研修を実施する
役職や職種によって、特に求められるポータブルスキルは異なります。そのため社員のキャリア形成を考慮して、計画的な研修プログラムを作成すると効果的です。また研修を行うことで、最新の知識を習得することができ、社内に新しいスキルを導入することもできます。自社の状況や課題をふまえてカリキュラムを選びましょう。
誰でも学べる環境をつくる
ワークショップや社内勉強会の定期的な開催、eラーニング学習の導入などにより、社員が自発的に学習できる環境を提供できます。誰でも学習できる環境を作ることで、スキル向上の機会が広がり、個々のスキルを最大限に引き出すことが可能になります。
様々な経験をつめるように異動を推進する
部署間の異動や新しいプロジェクトに参加することで、社員は新しい環境に適応しながら、ポータブルスキルを実践的に磨くことができます。このような経験は、単なるスキル習得にとどまらず、視野の拡大や、将来的なキャリア形成にもつながります。
まとめ
今回は、ポータブルスキルが必要とされている背景や具体例、ポータブルスキルを鍛える方法を紹介しました。先の見えないVUCA時代において、業界や業種を問わず活用できるポータブルスキルの重要性はますます高まっています。社員一人ひとりのポータブルスキルを高め、組織全体の生産性を向上させましょう。
キャムテックでは今回紹介した4つのスキル以外にも様々なポータブルスキルに特化した研修を取り揃えています。社員のポータブルスキルを鍛えたいという方はぜひ一度、キャムテックへお問い合わせください。
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