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News Columnニュース・コラム

セルフケアを身につけストレスをコントロールする~商社様~

2021.07.06 研修レポート

2021年6月上旬、福島県の商社様にて、一般社員の方々に対する 「セルフケア研修」をオンライン形式で対象者を3回に分けて実施し、1回目は5拠点から14名の方々にご参加いただきました。


今回の企業様は対象者の方々に対して、 受講者の皆様にお伝えしたストレスと上手に付き合う為に

  • ストレスやメンタルケアに対する正しい知識を習得してほしい。
  • 自分の性格の傾向を知り、自分自身でケアができるようになってほしい。

というご要望をお持ちでした。

そこで今回は、ストレスに対する正しい知識の習得と、自身の性格の傾向を知ることで、自分自身をケアできるようになることを目的とした、「セルフケア研修」を実施しました。

まず研修の冒頭で、ストレスの基礎知識として、ストレスの要因や症状・対処法について学んでいただきました。厚生労働省の調査によると、仕事や職業生活で強い不安・悩み・ストレスがある人の割合は60%に及んでいます。これを踏まえて、皆様には「仕事をしていて、どのようなことにストレスを感じるか」を振り返っていただきました。現時点では、大きな悩みやストレスをお持ちの方はいらっしゃいませんでしたが、予防としてセルフケアの知識を深める必要性をお伝えいたしました。

受講者の皆様にお伝えしたストレスへの予防・対処法として、ストレスコーピングの3つのパターンがあります。

  • ストレスの原因(ストレッサー)の除去・軽減
  • 刺激の受け止め方を変え、ストレスに転化させない
  • ストレス反応により興奮した状態を鎮める

「ストレスを感じないようにしよう」と無理に頑張ると、却って、そのこと自体がストレスになり兼ねないため、ストレスを感じないようにするのではなく、「ストレスを溜めない工夫」をすることが大切であることをご理解いただきました。ストレスケアの方法や、職場でもできるリラクゼーションについてお伝えしましたので、日頃から実践することで、ストレスを溜めないようにしていただきたいと思います。

次にエゴグラムを用いて、自分の行動特性を知っていただきました。エゴグラムでは、特徴ごとに5つに分類された質問に「はい」「いいえ」「どちらでもない」で回答し、答えを点数化して傾向を調べます。5つの分類のうち、点数が高いあるいは低い項目に注目することで、自身の行動特性を知ることができます。診断結果を基に、自身の傾向と、ストレスを感じる場面や状況を振り返っていただきましたが、「納得できる結果だった」「とてもよく当たっていて驚いた」との声が多く上がりました。

行動特性ごとの性格の傾向や、人と関わる上での注意点もお伝えいたしましたので、自身の日々の行動を振り返ると共に、注意点を意識して行動することで、「ストレスを溜めない工夫」に繋げていただけるものと思います。

また「ストレスを溜めない方法」として、問題解決へのアプローチをお伝えいたしました。問題解決の方法は、問題志向型と解決志向型の2種類があり、それぞれのアプローチは下記の通りです。

問題解決型:問題が起きている原因や出来事に着目し、その原因を変えることで解決しようとすることで、原因が分かっていて、改善可能な場合に有効です。 例)なぜ問題が起きたのか。

解決志向型:過去よりも未来に焦点を当て、解決のイメージを描き、今ある資源(人・物・時間など)の中で何ができるかを考えることで、問題の原因が分からない場合に有効です。 例)どうすれば、これから良くなるだろうか。

問題の原因が後輩など、自分以外にある場合、他人の能力や性格を変えることはできないため、解決志向型アプローチが有効です。問題の原因が分かっていても解決策が見つからないと、ストレスに繋がってしまいます。まずは解決のイメージを描き、上手くいっていることと、解決の為に役立てられる資源を確認した上で、新しく出来ることを考えて試すことが大切です。

受講者の皆様にも、現在抱えている問題に対して考えていただきましたが、「これまでどのように解決すれば良いか分からなかったことへの対処法が少し見えてきた」との声も上がりました。問題に合わせたアプローチ方法を実践していただくことで、新たなストレスの抑制に繋がることが期待できます。

最後にストレスを和らげる方法として「セルフトーク(ひとり言・呟き)」をご理解いただきました。「仕事で失敗したとき」「他人にイライラしたとき」など、様々な場面でセルフトークを活用することで、負の感情を抑えることができます。例えば、仕事で失敗したときに、「どうして失敗してしまったのだろう」と考えるよりも、「やってしまったことは仕方ない」「次に頑張ろう」といったセルフトークを思い浮かべることにより、未来に目を向けることが大切です。

「自分はストレスが溜まっていないから、メンタルケアは無関係」と思っていた方もいらっしゃいましたが、日頃から「ストレスを溜めない工夫」をするためにも、ストレスやセルフケアに対する正しい知識は欠かせません。本研修をきっかけに、お一人お一人がご自身のメンタルケアと向き合っていただけることを願っています。

受講者の声

  • エゴグラムによる自己理解は、納得できる項目が多かったので、今後の仕事面や生活面に役立てていきたい。
  • 自分のストレスをマネジメントするための知識を身につけることが出来た。
  • 失敗してしまったときに、立ち直るまでに時間が掛かることが多かったので、ポジティブな感情を高めるセルフトークがとても興味深かったです。

講師より

受講者の皆様は、セルフケアに対する関心が高く、非常に真面目に参加していただきました。 これまであまり馴染みが無かったというオンライン形式での実施ということでしたが、ワークにも熱心に取り組んでいらっしゃいました。今回の研修で学んだことを、是非今後の業務や生活に生かしていただけますと幸いです。

研修内容

  • ストレスの基礎知識
  • ストレスへの対処
  • セルフケアに役立つ自己理解
  • モティベーションの醸成
  • 問題解決へのアプローチ
  • セルフトーク

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