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ロジカルシンキングを鍛えるために、押さえておきたいと5つの方法-社員教育のCAM

2022.09.22 コラム

「より効率よく仕事をしたい」「伸び悩んでいる部下の課題を見つけ解決したい」、このような悩みに役立つ考え方のひとつが、ロジカルシンキング(論理的思考)です。しかし、ロジカルに考えると言っても、簡単に身につくものではないため、日々考え、習慣づける必要があります。

そこで今回は、「ロジカルシンキングを鍛えるために、日常でできる5つの方法と、2つのコツ」を紹介します。

「ロジカルシンキング」とは何か

ロジカルシンキングとは、「物事を体系的に整理し、矛盾なく筋道を立て、結論を導き出す」考え方です。

ロジカルシンキングを身につけると、物事を論理的に捉え、考えられるようになるため、問題が起きたときにも、原因特定や解決策の提案がスムーズにできます。自分の考えを論理的に、相手が納得できるように伝えられるため、コミュニケーションスキルやプレゼンテーションスキルの向上にもつながります。

ロジカルシンキングで重要な「フレームワーク」

ロジカルシンキングでは、物事や情報を体系的に整理、理解するために「フレームワーク」を使用します。情報を考え方のパターンに当てはめて、わかりやすくすることで、因果関係や法則性などを探します。

代表的なフレームワークとして、「MECE」と「ピラミッド構造」を紹介します。

MECE

MECE(ミーシー)は、情報をモレなくダブリなく整理する方法です。

たとえば、企業担当者様と交換した名刺を整理するとしましょう。業種ごとに製造業と飲食業に整理すると、2つの業種を兼ねている企業や、分類が難しい事業をしている企業もあり、これではMECEにはなりません。MECEに分けるためには、本社の所在地や、名刺を交換した日付などによって整理します。

ピラミッド構造

ピラミッド構造は、結論(仮説)を頂点に、結論に対する根拠、さらにその根拠に対する事実を下に並べ、ピラミッド状に書き出すことです。結論から根拠を書いていく方法を「トップダウンアプローチ」、根拠から結論を書いていく方法を「ボトムアップアプローチ」と呼びます。

MECEやピラミッド構造については、こちらの記事でも紹介しています。こちらも参考にしてください。

ロジカルシンキングを鍛える5つの方法

日常的にできる、ロジカルシンキングを鍛える方法を5つ紹介します。

演繹法・帰納法で考える

演繹法(えんえきほう)は、事実や既存のルールに沿って考え、結論を導く方法です。代表的な方法は三段論法と呼ばれ、「AはBである」「BはCである」「つまりAはCである」という順番で考えます。たとえば「このお菓子は甘い」「砂糖は甘い」「つまりこのお菓子には砂糖が使われている」という考え方です。

この理屈はあくまで仮説であり、砂糖を使っていなくても甘いお菓子もあります。ルールが結論に大きく影響するため、基準が間違っていると結論を誤る恐れがあります。

一方で帰納法(きのうほう)は、複数の事象から傾向や共通点を見つけ、結論を導き出す手法です。

たとえば「円安ドル高である」「ユーロ安ドル高である」「ポンド安ドル高である」という事実から、「他の通貨に対して、ドルが高い」と考えられます。あくまでも仮説のため、必ずしも正しいとは限りませんが、多くの例を挙げることで、問題の本質が探りやすくなります。

具体的な言葉や数字で考える

具体的な言葉や数字で考えるとは、「もっとがんばる」「もっと売る」ではなく、「売上げを100万円上げる」と明確な数値を用いることです。

数値を明確にできれば、あと100万円増やすためには「このサービスの単価は10万円だから、10人に販売すれば、100万円の売上げになる」というように、論理的に考えることができ、取るべき行動が明確になります。

仮説を立てて考える

仮説を立てて考えるとは、なかなか売れないサービスがあった場合、「サービスが売れない原因はこれではないか」と仮説を立て、その仮説に基づいて原因を考えることです。

この場合、仮説はあくまで仮説ですので、正しいかどうかは関係ありません。仮説に基づいて原因を推測し、その解決法を論理的に考えることが大切です。

理由と結論をセットで考える

理由と結論をセットで考えるとは、女性向けサービスを考えるときに「女性はなんとなくこういうものが好きそう」ではなく、「このような理由から、女性に好まれる可能性が高い」と、根拠や理屈もセットで考えることです。

最初は「なんとなく」でも構いませんが、「なんとなく」で済ませず、なぜそのように考えたのか理由を深掘りし、筋が通るように説明することが大切です。

事実に基づいて考える

事実に基づいて考えるとは、売上げアップの方法を考える場合に、「今どの商品がどのくらい売れているのか」や「どれくらいのペースで売れているのか」などのデータに基づいて考えることです。データを用いることで、よりロジカルに考えることができます。

ロジカルに考え問題解決をする方法については、こちらの記事でも紹介しています。

ロジカルシンキングを鍛える2つのコツ

ロジカルシンキングを鍛えるためのコツを2つ紹介します。

バイアス(主観や先入観・思い込み)を排除する

人の思考には様々なバイアスがありますが、このバイアスをできる限り排除して考えることが、ロジカルシンキングのコツです。

バイアスの代表的な例として、ジェンダーバイアスがあり、「こういう色は女性(男性)が好む」というような思い込みが挙げられます。バイアスを排除して、よりフェアな視点で考えることがロジカルシンキングには必要です。

シンプルに考える

あまり複雑に考えず、できる限りシンプルに考えることもコツのひとつです。

たとえば、売上げアップの方法を考える場合、考えるべき要素は複数ありますが、その全てを一度に考えようとすると、思考は複雑になります。MECEやピラミッド構造などのフレームワークを用いて情報や思考を整理することで、シンプルに考えましょう。

ロジカルシンキングを鍛えるには研修も有効

ロジカルシンキングを鍛えるためには、研修の実施もひとつの方法です。研修会社に依頼することで、事前のヒアリングや打合せを通じて、自社のレベルや課題に合ったカリキュラムを構築してもらうことができます。より自分たちに合った内容で学ぶことで、理解しやすく、身につきやすくなります。さらに研修会社の中には、研修で学んだことが行動定着しているか、アフターフォローや効果測定を行ってくれるところもあります。

弊社キャムテックでも、企業様に合わせたカリキュラムをオーダーメイドで作成し、研修後の行動定着を促すアフターフォローのサービスもございます。

まとめ

情報を整理し、ものごとを論理的に考える「ロジカルシンキング」は、日常生活を通じて鍛えることができます。日々の生活に取り入れて、論理的に考える習慣をつけましょう。より集中して鍛えたい、会社・部署全体でロジカルシンキングを鍛えたい場合には、研修の実施も効果的です。ぜひお気軽にお問い合わせください!

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