問題解決力の高い人の特徴と高めるメリット-社員教育のCAM
目次
はじめに
仕事上の突発的なトラブルはどのような職場でも起こり得ることですが、冷静に対処できる人とそうでない人がいるのではないでしょうか。ビジネスにおいては課題(問題)を解決することが企業価値やサービスそのものにつながるため、「問題解決力」はすべての社会人に欠かせないスキルといえます。 そこで今回は、問題解決能力を高めたい方に向けて「問題解決力の高い人の特徴と高めるメリット」について、わかりやすく解説いたします。
問題解決力とは
問題解決力とは、発生した問題の原因を見つけて分析し、適切な解決策を考えて実行していくスキルのことです。具体的には問題や課題に対してその本質を見極め、解決までのアクションプランを明確にして実行する力のことを意味します。 また、自分自身では解決できなくても周囲の人に依頼することで解決できる問題もあるでしょう。自分で対応できるか、協力を仰ぐのか、状況判断力や調整力も問題解決力の一部といえます。
問題の種類
問題には、大きく分けて「発生型」「設定型」「潜在型」の3種類があります。
発生型
環境や条件によって自然と発生する問題で、“既に目に見えて発生しており課題が明確であること”が特徴です。例えば「仕事の納期に遅れた」「売上が前年よりも落ちた」「確認不足でミスが発生した」などが挙げられます。
この場合、問題が表面化しているため比較的容易に解決策を考えることができます。ただし、表面的に見えている問題の奥に根本的な問題が隠れている場合があるため、問題の本質を見極める力が大切です。
設定型
自分自身で目標を設定し達成しようとする中で発生する問題で、現状と理想(目標)のギャップを埋めるために必要な要素がここでの課題です。例えば転職したいと考えた場合、そのためには「どのような資格が必要か」「どのような方法で学ぶか」「転職活動にかける時間をどう捻出するか」などを検討していく必要があります。設定した目標を達成するには強い意志を持って行動することが大切です。
潜在型
現状はまだ問題になっていなくても今後発生する可能性がある問題です。例えば、あるチームのリーダーが細部にわたってあらゆる業務の管理やチェックをしていて、メンバーは自ら考える力や自主性が鍛えられていなかったとします。その後リーダーがいなくなった際、とたんにチームが機能しなくなりミスやトラブルが発生したり成果が出にくくなったりするケースが考えられます。
このような問題は、いつもわかりやすく発生するとは限りません。どのような状況でも冷静に対応するためには「問題解決力研修」を取り入れ、よく起こる問題とその対処法や、事例を用いたケーススタディを実施するなど、的確な問題解決力を身につけることが大切です。
問題解決の3ステップ
問題解決のための基本の手順は、「WHERE・WHY・HOW」の3ステップで考えると良いです。
WHERE:問題がどこにあるのか特定する
WHY:なぜ起こったのか、その問題の原因を深掘りする
HOW:どのように対処すれば良いか解決策を考える
問題解決の際に重要なことは、問題を明確化することです。
例えば「調子が悪い」と言われても、症状がわからなければ対処できません。まずは「どこ」が「どのように」調子が悪いのか、部位や熱の有無など問題を特定(WHERE)します。
仮に咳が止まらないとしたら、風邪なのか、空気の乾燥なのか、アレルギーなのかなど、原因が何か(WHY)を考えます。そしてその原因がわかったところで、解消策(HOW)を考え、実行します。
ビジネスシーンでは「売上げを改善する」というゴールに向け、まずは何が原因で売上げが悪いのか明確にしなければ具体的な解決策が立てられません。売上げが落ちているのは時期的な問題なのか、商品の魅力が伝えられていないのか、そもそも他社と比べて劣っているのか、価格的に妥当であるか、といった問題の全体像を正しく捉える必要があります。
ここで気をつけたいのは、「HOW思考の落とし穴」に陥ることです。HOW思考とは、問題がどこにあるのか検証せず、いきなり目先の解決策に飛びついてしまう思考パターンのことです。その場の思いつきや過去の経験による思い込みで行動し、成果が出にくいどころか問題解決できず失敗してしまうケースもあります。
日頃から論理的思考で物事を捉え、どこに課題があるか、問題の原因は何か、それを踏まえてどのように対処するか、といった思考をベースにした仕事の進め方を身につけましょう。
問題解決力が高い人とは
問題解決力が高い人には、大きく3つの特徴がみられます。
- 問題を体系的に捉えその本質を見極められる
- 問題の影響範囲を適切に把握し潜在的な問題も含めて解決できる
- 問題の原因と解決策から適切なリソースを確保できる
問題解決力が高い人は物事を論理的に捉え考える習慣があります。また、ある問題に対してそこに紐づく課題を整理し、さらに潜在的問題点も含めて洗い出して解決策を考えることができる人は問題解決力が高いといえます。 さらに、問題に対して自分が対応できる範囲を適切に把握し、適宜、周囲に協力を求められる人はよりスムーズに問題解決に導くことができます。
問題解決力を高める3つのメリット
問題解決力は、仕事だけでなくさまざまな場面で活かすことができます。ここでは問題解決力を高める3つのメリットをご説明します。
- 思考力が高まる
- トラブルの際にも冷静な対応ができる
- 仕事の効率が上がる
1. 思考力が高まる
前述の通り、問題を解決するためには「論理的思考」「原因を突き止める力」「実行する力」の3つの要素が必要です。
問題解決にあたって、そのプロセスを組み立てていくための思考力が身につきます。思考力が上がれば新たな視点で問題解決の糸口を見つけられたり、より良いアイディアを思いついたりするかもしれません。
2. トラブルの際に冷静な対応ができる
問題が起きると混乱して感情的になってしまう人も多いでしょう。感情的になると、問題の本質を理解せずに対応して悪い結果を招き、かえって問題が大きくなってしまうこともあります。問題解決力が上がれば、どのような場面でも冷静な判断ができ、適切な対処ができるでしょう。
3. 仕事の効率が上がる
問題解決力を高めることで考える習慣が身につき思考力が高まると、結果的に仕事の効率も上がります。問題解決力が高い人は物事をスピーディに解決していくことができます。その結果、仕事の効率も上がり問題解決力があると認められることで任される業務の幅が広がることも期待できるでしょう。
まとめ
どのようなトラブルにも素早く対応できる問題解決力は、社会人にとって欠かせないスキルのひとつです。また、問題解決力が高いと業務効率が上がり、どのような場面や組織でも重宝されます。問題解決力を身につけるためには研修を導入し、そのスキルを高める方法を正しく学び、実践することが大切です。 「問題解決研修」をご検討の方は、ぜひ一度、キャムテックへお問い合わせください。
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