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リーダーを支えるフォロワーシップ発揮のポイントとは?

2021.06.22 コラム

ビジネス環境の変化による激しい競争を勝ち抜き、組織として成果を上げるためには、リーダーを支えるフォロワーの力が不可欠です。そこで求められるのが、リーダー支援や組織貢献のために、メンバーが主体的に行動する「フォロワーシップ」です。そこで今回は、「リーダーを支えるフォロワーシップ発揮のポイント」を詳しく解説します。

フォロワーシップとは

「フォロワーシップ」とは、組織において、リーダーを補佐するフォロワー(部下やメンバー)が、リーダーの支援や組織貢献のために、能動的かつ自律的に考え、行動することを指します。管理職からのトップダウン型の受身の対応ではなく、一人一人の主体性が問われます。具体的には、リーダーの指示や意思決定に従い業務を遂行するだけでなく、リーダーの判断や行動に誤りがあると感じた場合には、臆することなく提言を行うなど、自分で考えて主体的な働きかけを行うことで、リーダーや組織を支援します。

フォロワーシップを提唱した、カーネギーメロン大学のロバート・ケリー教授の調査によると、組織における業務の成果に対して、リーダーが及ぼす影響は10~20%程度であることに対して、フォロワーの影響力は80~90%になることが分かりました。また、フォロワーシップに欠かせない要素として、「組織に対する貢献力」「リーダーに対する批判力」の2つを挙げ、共に高い状態で発揮し、リーダーシップを補完することが、模範的なフォロワーシップであると示しました。

フォロワーシップが求められる理由

昨今では、ビジネスの複雑化や競争が激化する中、企業には「変化に合わせて対応するスピードと柔軟性」が求められています。その中で、リーダー1人の判断が、必ずしも社会や顧客のニーズに適応するとは限りません。また、組織のフラット化や、人材不足により、課長職以上のリーダーのプレイングマネージャー化が進んでいます。リーダーは自身の業務を遂行しながら、組織のマネジメントを行わなければならず、適切なリーダーシップを発揮することが難しいのが現状です。

こうした背景から、部下がフォロワーとして、主体的にリーダーのサポートを行い、組織を健全な方向に導くフォロワーシップの重要性が増しています。組織を支えているのはリーダーだけでなく、フォロワーも同じです。特にフォロワーは、組織に占める人数が多く、現場での実務を担うことから、組織の成果に大きな影響を与えるため、フォロワーシップの発揮が求められます。

リーダーシップとフォロワーシップ

リーダーシップとフォロワーシップは、組織を動かすための両輪の関係にあります。どちらかだけでは組織が上手く機能することはなく、相互に影響し合うことで、組織として成果を上げることができます。

リーダーの役割が「組織の方向性を示すこと」であるのに対し、フォロワーの役割は「具体的な行動計画を立て実行すること」です。フォロワーシップが発揮されている組織では、リーダーが示したビジョンが具体的な行動計画に落とし込まれ、業務が遂行されます。また、リーダーが「意思決定したこと」に対して誤りがあると感じた場合、フォロワーは「提言を行う(=健全な批判をする)こと」が求められます。

つまり、組織の目標達成のため、リーダーシップは「フォロワーに方向性を示し、導くため」に求められ、フォロワーシップ「業務遂行や建設的な提言により、リーダーを補佐するため」に必要となります。

フォロワーシップの5つのタイプ

ロバート・ケリー教授は、2つの軸(1.批判的関与、2.積極的関与)を基に、フォロワーシップを5つのタイプに分類しました。

 1.批判的思考:リーダーの決定や指示を自分で深く考え健全な批判や提言を行うことができること。

 2.積極的関与:リーダーの決定や指示を前向きに捉え、実現に向けて積極的に行動ができること。

①模範的フォロワー

批判的思考・積極的関与が共に高く、「理想的な状態」と言えます。単なる批判ではなく、建設的な提言を行いながら、自らも積極的に行動することで、組織に貢献できる最も理想的なフォロワーです。リーダーシップも持ち合わせているため、次期リーダーとして期待できます。

②孤立型フォロワー

批判的思考は高いが、積極的関与が低く、エネルギーが組織を嫌悪する方向に向かっています。組織への貢献意欲が低いため、批判はするものの、自らは実行しない「一匹狼」的なフォロワーです。しかしながら、物事の問題点を見逃さない視点も持ち合わせているため、リーダーの接し方次第では、現状を変えるための良き協力者となり得ます。

③順応型フォロワー

批判的思考は低いが積極的関与が高い、いわゆる「イエスマン」です。自発的な発言はしませんが、リーダーの決定や指示に従順に従うため、扱いやすい部下に思えますが、「指示待ち人間」というデメリットがあります。

④消極的フォロワー

批判的思考・積極的関与が共に低く、「無気力なタイプ」です。自分の意見がなく、組織貢献のための行動もしないため、組織内での存在価値を発揮できていないフォロワーです。フォロワーがこうした状態に陥っている場合、上司との信頼関係に問題がある可能性が考えられます。

⑤実務型フォロワー

批判的思考・積極的関与がどちらも平均的な、「現実主義者タイプ」です。割り切った態度をとる傾向があるため、自身の業務範囲内の仕事はこなす一方で、それ以外の仕事に対しては積極的に関わろうとしません。良い仕事はしたがるものの、チャレンジ精神に欠け、失敗を恐れる傾向があります。

フォロワーシップ発揮のポイント

ビジネスを取り巻く環境変化が激しい現代では、組織が成果を上げるために、メンバー全員が主体的に考えて行動する、フォロワーシップが欠かせません。それでは、フォロワーシップを発揮するためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。フォロワーシップ発揮のポイントを5つ紹介します。

リーダーも完璧でないことを理解する

リーダーは組織を引っ張り、何でもできる完璧な存在と捉えている人が多いですが、苦手なことや、時には方針や計画を間違えることもあります。フォロワーシップを発揮するためには、リーダーが完璧でないことを理解し、自らがフォローや指摘をする必要があります。リーダーの顔色を伺って、ミスを指摘しないようでは組織のためになりません。成果を上げるためにも、リーダーの能力に限界があることを理解して、失敗や弱点をフォローすることが求められます。

自分の考えを積極的に伝える

自分の考えたことが組織に必要だと感じたら、リーダーが採用するか否かにかかわらず、積極的に提案することが重要です。たとえ、提案が採用されなかったとしても、新しい視点を提供し、議論を深めることが、組織の活発化に繋がります。これにより、コミュニケーションが円滑になり、発言しやすい雰囲気になることが期待できます。ただし、強すぎる自己主張や単なる批判は、組織の和を乱すことになり得るため注意が必要です。

仕事を積極的に引き受ける

リーダーから任される仕事の中には、データ入力や書類作成など、雑務もあるかもしれません。しかし、雑務であっても積極的に引き受け、時間通りにこなせる人は、フォロワーシップを発揮していると言えます。組織のために献身的に取り組むその姿勢は、本人の信頼感を高めるだけでなく、周囲のフォロワーにも影響を与え、相乗効果によって組織全体が活気に溢れることが期待できます。

組織全体への貢献を考える

自分自身のノルマや利益だけでなく組織や会社全体など、より広い範囲への貢献を考えて行動しましょう。より広い範囲の利益を考えることにより、今まで以上に視野が広がり、結果として自らのリーダーシップが養われます。また、上司や会社に対する文句や愚痴ばかり言っていても、組織の健全化や環境改善には繋がりません。自分の行動が組織にとってプラスになっているか、常に考えながら行動しましょう。

組織の最終決定を支持する

組織の動きを最終決定するのはリーダーの役割ですが、フォロワーとして大切なことは、最終決定に不平不満を言わないことです。そのためにも、最終決定に至る過程の中で、納得いくまでしっかりと話し合いを行い、自分の意見を伝えることが重要です。組織の方針が決まれば、メンバー全員がそれに従って行動することになります。その中で不平不満を残している人がいると、組織全体の結束力を弱める恐れがあります。

まとめ

フォロワーシップとは、部下であるフォロワーがリーダーの支援を行い主体的に組織へ貢献することです。ビジネスの複雑化や競争が激化する中で、チームや組織が成果を上げるためは、メンバーの優れたフォロワーシップが欠かせません。メンバーにフォロワーシップを身につけさせたいとご検討の際は、ぜひ弊社にご相談ください。

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