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自分の力を最大限発揮する「セルフマネジメント」を身につける方法-社員教育のCAM

2023.01.06 コラム

コロナ禍によるテレワークの普及や、働き方改革の推進により働き方が多様化された現在では、ビジネスパーソンへの評価基準が成果主義にシフトしています。成果主義の評価対象は「仕事の成果や成績」によるもののため、働く場所や時間を問わないことがメリットになる一方で、高いパフォーマンスを発揮するには、「セルフマネジメント能力」が必須です。

そこで今回は、「セルフマネジメントが注目される背景や、セルフマネジメントを身につける方法」をご紹介します。

 

セルフマネジメントとは

セルフマネジメントとは自己管理を意味する言葉で、目標や目的を達成するために自分自身の感情や行動を管理することを指します。セルフマネジメントは限られたリソースを上手に活用することにより、自分自身が持つ能力を発揮してパフォーマンスを上げることを目的とします。調子に波があるのが私たち人間ですが、仕事や時間、感情、精神、肉体、を調整してその振り幅を少なくし、目標や目的の達成を目指すのがセルフマネジメントです。

セルフマネジメントが注目される背景

セルフマネジメントが注目される背景は、新型コロナウイルスの影響を無視できません。コロナ禍以降、多くの企業がテレワークを導入しました。そのため、目標や目的へのアプローチやプロセスを社員各々で自己管理することが重要になり、セルフマネジメントが注目されているのです。セルフマネジメントが注目されている背景を、もう少し詳しく見ていきましょう。

テレワークの普及

前述のとおり、コロナ禍以降、各企業で急速に導入が進むテレワークですが、オフィスでの業務とは違った難しさを感じている人も多いのではないでしょうか?

テレワークは自宅やカフェなどで実施できるためリラックスをした状態で仕事ができるメリットはありますが、一方で「緊張感がなく怠けてしまう」といった声も聞かれます。コミュニケーションに関してはメールや電話、チャットツールを利用すれば問題ありませんが、「集中」という意味では実際に周囲に社内の人がいない状況や気を散らす誘惑の多い環境では、出社している時と同じように仕事へ向き合うのも一苦労です。

生産性の向上

社員それぞれのセルフマネジメント能力の向上は、効率的に業務を進めるためにも必要です。会社にとっても体調管理やスケジュール管理、目標や目的達成の計画・行動をしっかり行える社員の存在は、組織の生産性向上につながるため貴重です。社員にとっても会社にとっても生産性の向上につながるセルフマネジメントが注目されるのは必然で、会社は積極的に社員のセルフマネジメント能力を高めるための施策を進めるとよいでしょう。

感情のコントロール

セルフマネジメント能力が向上すると、感情に左右されずに考えや方向性を定めることが可能になり、業務の進行・進捗が安定するでしょう。

管理職を担っている方であれば、自分が成果を上げるではなく部下に行動を促し成果を出させることが求められます。部下の管理をしながら結果を出すことは簡単なことではなく、計画どおりに業務が進まなかったり成果が出なかったりする場合、感情が行動を左右してしまうこともあるでしょう。このような状況にならないためにも、感情のコントロールを含むセルフマネジメントが注目されているのです。

セルフマネジメントの要素

セルフマネジメントを実践するための要素を確認しましょう。

メンタルヘルスケア

メンタルヘルスが不調になると仕事への意欲や根気が続かなくなったり、物事の判断ができなくなったり、仕事や作業の時間が大幅にかかってしまったりするなど、本来持っていた業務遂行能力が発揮できなくなります。メンタルヘルスの不調は、集中力や注意力の低下も招くため、生産性の低下だけではなく事故やトラブルに繋がりかねません。

ひとりという孤独な環境での業務遂行ですから、普段以上に気を配ることで不調を防ぎましょう。会社からのケア、自身でのケア、いずれも大切です。

レジリエンス

レジリエンスとは、回復力やしなやかさなどを意味する言葉です。困難な状況や問題、ストレスが多くかかる事態に遭遇しても、これに適応し、はね返す力とされています。新入社員や若手社員は、新しい環境での問題や逆境に対するストレスへの耐性がない場合が多く、それが原因で休職や早期退職をしてしまう人も少なくありません。

レジリエンスを高める方法を早い段階から社員が身につけ、セルフマネジメント能力が向上すれば休職や早期退職になり得る原因の芽を摘み取ることができるでしょう。

アンガーマネジメント

アンガーマネジメントとは、怒りの感情と上手く付き合う心理トレーニングとして、1970年代のアメリカで生まれました。

「怒り」は人間が持つ感情の1つですが、自分が持っている価値観や理想、考えや、類する期待を裏切られた時に怒りが生まれます。たとえばあなたが先輩や上司の立場で、仕事で「これぐらいは自分で調べて仕事をするのが当然だ」と考えている場合、教わらないと仕事ができない人を見た時、「なんでできないんだ」と自分の持つ考えや価値観にギャップが生まれ、怒りが湧いてくるかもしれません。

怒りの感情は「〇〇をすべき」というこだわり、マイナスの感情や状態の2つが揃うと生まれやすくなりますが、どちらか一方を減らすだけでも怒りの感情は減少します。一緒に仕事をしていく人がいつも怒っていては、周りの人も委縮してしまったり、感情的になってしまったりして、個々のパフォーマンスを最大限発揮させるのは難しくなります。

アンガーマネジメントで怒りの管理方法を学ぶのも、セルフマネジメントで大切な要素です。

セルフマネジメントを身につける方法

セルフマネジメントを身につけるには、目標・マイルストーンの設定、期限の設定、集中力を身につける、自分の行動を振り返るようにするとよいでしょう。

マイルストーンの設定と期限の設定

目標を抽象的で大きなものにしてしまうと、具体性の無さからモチベーションを維持できずに頓挫してしまう場合があります。目標設定は現実的かつ実現可能で、具体的な内容にする必要があり、そこで有用な概念がマイルストーンです。マイルストーンとは「小目標」のことで、目標を達成するために途上にいくつも設定していく小さなゴールです。

目標、マイルストーンそれぞれに期限を設定し、その期限を意識して行動をするのが大切です。期限を決めないと「今じゃなくても大丈夫」「明日からでいいや」など、目標に対しての行動が緩慢なものとなります。限られた時間のなかで成果を出すことが必要となるため、時間を有効に使い期限を意識した行動が大切です。

集中力を高める

限られた時間内でタスクに取り組み、成果を上げるには集中力が必要です。集中力を高めるには、「マインドフルネス」が効果的です。マインドフルネスは「ただ目の前のことに集中する状態」を指し、仕事を効率的に進め、ストレスを排除して生きていくための手段として知られている方法です。

マインドフルネスは自分の呼吸に意識を置き、感情や思考が浮かんでも自分の呼吸に戻るという、「今」に戻ってくることで実践できます。目の前のことに意識を向けることで仕事やタスクに集中して取り組めるようになるため、集中力を高める方法としてマインドフルネスはおすすめです。

自分の行動の振り返り

目標に対しての取り組みを定期的に振り返り、フィードバックを行いましょう。目標が達成できたか?ではなく、自分の行動に対する振り返りを行うことで、自分ができること、できないこと、得意なこと、苦手なことが分かるようになり、目標達成までに必要な課題解決に繋がります。

セルフマネジメントを身に付けるには研修が有効

セルフマネジメント能力はすぐに上げられるものではなく、一定の期間を設けて習得を目指すビジネススキルです。社員個人で取り組むことも可能ですが、効率よく挫折をさせずにセルフマネジメント能力を高めるには、研修を専門に行っているプロフェッショナルに依頼をするのがおすすめです。

キャムテックでは、本記事で紹介をした「セルフケア研修」、「レジリエンス研修」、「アンガーマネジメント研修」など、セルフマネジメントの向上に役立つ研修を提供しています。社員にセルフマネジメント能力向上のためのノウハウやプログラムを、研修をとおして身につけてもらうことができます。

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