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部下の成長を促す1on1とは~面談の効果的な進め方をご紹介~ -社員教育のCAM

2022.12.28 コラム

1on1は部下の成長を促すための面談のことで、近年多くの企業で注目されています。上司と部下が目標や目的を定期的に確認し、優秀な人材を育成することを目的にしています。

そこで今回は、「1on1面談のメリットや効果的な面談を行うためのスキルや研修」について紹介します。

 

1on1面談とは

1on1面談とは部下の育成やモチベーションの向上など、部下の成長を促す目的で行う面談のことです。経営方針の決定や共有を行う会議などとは異なり、フランクにお互いの本音を言い合う場として活用されています。

発祥は米国のシリコンバレーと言われており、米国の企業で根付いている1on1面談ですが、日本ではヤフー株式会社が導入したことで広く知られるようになりました。

1on1面談の目的

1on1面談を行う目的は、部下の成長を促すことはもちろん、部下のモチベーションやエンゲージメントを高め、優秀な人材に育成することです。1on1面談を行う頻度は月/週/日単位で分けられますが、頻繁かつ定期的に行われるという特徴があります。頻繁かつ定期的に行うことで、部下が自分自身の行動を振り返り、知識を習得する学習のきっかけになったり、仕事への意欲を高めたりできます。

1on1面談は上司と部下が1対1で面談を行うため、部下の本音を引き出しやすく、悩みや不安の解決にも非常に有効です。「大変な案件だがやり遂げよう」「上手くいっていないことも心配しないで大丈夫」など、部下を勇気づけることで、モチベーションを保って仕事に取り組めるようになります。

一方で、上司が1on1面談のメリットを理解しないまま実施をしても、モチベーションアップにつながらないなど、本来の目的を果たせないことがあります。1on1面談を実施する際は、事前に面談内容を計画し、話しやすい雰囲気をつくるようにすることが大切です。

1on1面談のメリット

1on1面談を実施するメリットを改めて見ていきましょう。

エンゲージメントの向上

エンゲージメントとは、ここでは従業員の会社に対する信頼感や愛着、思い入れなどを意味する言葉として使用します。1on1面談は部下が主役になる面談で、「自分をしっかり見てくれている」と部下に認識してもらいやすいため、エンゲージメントの向上につながります。

エンゲージメントの向上は、会社の方向性や目的・目標・ビジョンへの共感も醸成し、業務においても当事者としての行動が起こせる人材への成長が期待できるでしょう。

離職防止

終身雇用制度がスタンダードではなくなり、転職へのイメージがポジティブなものととらえられるようになった昨今、既存社員の離職を防ぎ長く会社に在籍してもらうことが重要です。

1on1面談が効果的に機能すれば、社員のモチベーションやエンゲージメントの向上につながるため、離職率を低下させ長く戦力になる人材の育成に役立てられるという大きなメリットがあります。

お互いの理解度の向上

1on1面談の主役は部下ですが、上司にとってのメリットもあります。普段の業務では見えてこない部下の性格や健康状態、不安や疑問に思っていることなどを知るきっかけになり、部下に対しての考えや見方を改める機会になることもあります。また、現場から離れてマネジメントを行う管理職なら、1on1面談にて現場の状況を直接聞き、より具体的に把握することができます。

1対1で話をすることで、部下自身も自分のことを理解してくれたと感じた結果、上司や会社に対しての理解が深まり、パフォーマンスも向上していくことが1on1面談のメリットです。

1on1面談の進め方

1on1面談は多くのメリットを持つ人材育成の手法のひとつですが、事前準備なしに実施しても、ここまでに紹介したメリットの効果を発揮させることは難しいでしょう。1on1面談の持つメリットを存分に享受するため、1on1面談の進め方を紹介します。

実施目的を伝える

はじめに1on1面談を実施する目的を、部下本人に伝えましょう。部下も多くの仕事を抱えている場合があり、実施目的を伝えないままでは「時間を取られるだけ…」「ほかの仕事を進めなくてはいけないのに…」など、ネガティブな印象を与えてしまう恐れがあります。

ネガティブな印象を持たれたままでは、面談への積極的な参加意欲が失われ、対話・会話自体が消極的になってしまいます。1on1面談を実施する前に部下に実施目的を伝え、納得感を持ってもらえるようにしましょう。

スケジュールの設定

1on1面談はランダムに行うのではなく、定期的な実施と継続が大切です。コミュニケーションの頻度を上げることで、上司と部下の距離が縮まり、情報共有の質を上げることができます。1on1面談のスケジュールは定例化し、例えば毎週〇曜日・16:00~16:30、というように事前に決めておくと毎回スケジュールを設定する手間も省け、実施を忘れてしまうミスを防止できます。

面談内容の設定

「1on1面談で何を話したら良いのか分からない……」という方もいるでしょう。1on1面談を行う目的は、部下のモチベーションやエンゲージメントを高め、優秀な人材に育成することです。そのために必要なことを考えていくと、何を話して何を聞くことが効果的か分かってくるでしょう。

一例としては、部下の仕事内容に関すること、現場で起こっていること、部下のキャリアについてなどが考えられます。1on1面談の効果を高められるよう、事前に面談内容の計画しておきましょう。

1on1面談を効果的に行うために必要なスキル

1on1面談を効果的に行うために必要なスキルを紹介します。

傾聴力

傾聴力は効果的なコミュニケーションの重要な要素です。部下の話を積極的に聞き、言葉を理解し、思慮深く適切なフィードバックをすることで、1on1面談を効果的に行えます。傾聴力は部下の話をより深く理解するために必要です。

質問力

質問力は不明点や疑問点を問いかけるスキルで、部下自身の「気付き」を促すことに役立ちます。質問する行為自体が相手に対して関心を持っている印象を与えるため、相手からの好感度が上がるでしょう。

部下の成長を促すことが目的であることを忘れずに、適切な質問をする必要があります。

コーチング

コーチングも、1on1面談を効果的に行うために有効なスキルで、対話を通じて部下の自己実現、目標達成を図る技術です。部下の話を正確に聞き、感じたことを本人に伝えて承認、そして質問をするコミュニケーション技法です。コーチングの基本的な考え方は「答えは相手の中にある」です。この基本的な考え方を理解していれば、部下を主体にして1on1面談を進めるべきことができます。

部下の成長を促す1on1には面談力向上研修がおすすめ

キャムテックでは若い世代の傾向や特徴、面談のフローを理解して、部下のモチベーションを高める面談力を習得する、面談力向上研修を実施しています。

面談力向上研修では、メンタルコントロールの方法や傾聴力の習得も行うため、1on1面談を効果的に行うためのスキルを、ロールプレイングを通じて実践的に学ぶことができます。

ほかにもOJT研修リーダー研修管理職研修など、部下の成長を促すことはもちろん、管理職やリーダー層の成長につながる研修を多数用意していますので、興味をお持ちの方はぜひお気軽にお問い合わせください。

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