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第一印象は3秒で決まる!~第一印象を良くするポイント5選~ 社員教育のCAM

2023.02.10 コラム

目次

メラビアンの法則を意識してコミュニケーションを円滑に!

 

 

 

はじめに

ビジネスシーンにおいて、様々な心理学やその効果が活用されていることをご存知でしょうか。

第一印象の良さはビジネスに直結するため、初対面の相手にどのような印象を持たれるかを考慮することは、円滑なコミュニケーションを行う上で非常に重要です。初対面で好印象を与え、他者との差別化を図ることができれば、商談においても有利に働きます。

そこで今回は、職場やビジネスシーンで良好な関係を構築していくために、新入社員に身につけさせたい「第一印象を良くするポイント」についてご紹介します。

「ビジネスマナーが求められる理由とビジネスマナー、ビジネスマナー研修のポイント」に関する記事はこちらから

 

第一印象は3秒で決まる!?

初頭効果を意識しよう「第一印象の重要性」

第一印象とは、言葉の通り「初めて会う相手に抱く印象」のことを指し、初対面の印象は約3秒で決まるといわれています。これを心理学では初頭効果といい、最初に提示した情報が印象として強く残るとされています。

人は相手の印象を直感で判断します。つまり、第一印象を決めるのはロジックではなく人の感情といえるでしょう。第一印象が良ければ初対面の相手でも好意的に会話が進み、良いイメージを抱いていれば、その後もその相手と接点を持ちたがる傾向にあります。

「あなたと仕事をしたい」と選んでもらうことは、ビジネスにおいて重要な要素であるため、新入社員研修の中で第一印象の重要性についてしっかりと伝える必要があります。

 

人は見た目が9割「メラビアンの法則」

3つの情報

第一印象に関する心理を定義化したものが「メラビアンの法則」です。

メラビアンの法則は、人の行動が他人にどのような影響を与えるか判断する実験をもとに導き出されたもので、対人でのコミュニケーションにおいて、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%の割合で影響すると定義づけました。

この実験結果は、非言語コミュニケーションの重要性を示唆しており、各情報について具体的には以下の通りです。

 

7%】言語情報(Verbal

言語情報は、相手が話す言葉の意味や、言葉により形作られた話の内容など、言語によって得られる情報のことを指します。手紙やメール、雑誌、本などは文字のみで情報を得るため、これに該当します。

このコミュニケーションのことを「言語コミュニケーション」または「バーバルコミュニケーション」といいます。

 

38%】聴覚情報(Vocal

聴覚情報は、話者が発する声の大きさ、トーン、話し方やスピードといった聴覚から得られる情報のことを指します。言葉自体の意味はもちろんですが、相手の話し方や声色によっても感じ取れる情報が変わります。

このように、言葉以外の手段でメッセージを伝達するコミュニケーションのことを「非言語コミュニケーション」または「ノンバーバルコミュニケーション」といいます。

対人コミュニケーションにおいては2番目に影響力があるため、話し方や会話の流れを工夫するだけでも、相手に与える印象をポジティブなものに変えることができます。

 

55%】視覚情報(Visual

視覚情報は、話者の表情や態度、目線、身振り手振りといった仕草など、視覚から得られる情報のことを指します。これらは聴覚情報と同様に、言葉以外の手段でメッセージを伝達するコミュニケーションであるため「非言語コミュニケーション」に分類されます。

会話における影響度が最も高いことから、視覚情報を意識することで、会話のテクニックを飛躍的に向上させることができます。

実験結果から、第一印象は見た目が50%以上影響することがわかります。相手から好意的に判断してもらえるよう、日頃から第一印象を良くするように意識することが重要です。

 

4つの壁

また、メラビアンの法則に付随して、人が相手を受け入れるまでには4つの壁があるといわれています。

 

    第1の壁(外見の壁)髪型・服装・表情など

    第2の壁(態度の壁)立ち方・座り方・名刺の渡し方など

    第3の壁(話し方の壁)声の大きさ・抑揚・アクセント・言葉の選び方など

    第4の壁(話の内容の壁)話の構成・起承転結など

 

これら4つの壁を全て突破して初めて、自分の話が相手に受け入れられるのですが、ここで注目すべきは4つの壁を乗り越えるには順番がある点です。4つの壁は(外見態度話し方話の内容)の順に乗り越えていくとされています。これを対人コミュニケーションにおける情報に置き換えると「視覚情報(外見や態度)「聴覚情報(話し方)「言語情報(話の内容)」の順になります。

この法則は人間関係の壁ともいわれており、それぞれを改善することで聞き手の印象が良くなるといわれています。

 

良い印象を与えるポイント

ここでは第一印象を良くするために気をつけるべきことを、5つのポイントに絞って紹介します。

 

身だしなみ

メラビアンの法則では、視覚情報が第一印象の大半を占めるとお伝えしましたが、ビジネス上の見た目とは相手に不快感を与えないこと、清潔感があることを前提に、相手から信頼されるような身だしなみを意識することが重要です。最近ではクールビズや自由な服装を取り入れる企業も多くなり、おしゃれと身だしなみの線引きが曖昧になっていますが、初対面の相手が居る場では特にTPOに合った服装を心がけましょう。

 

挨拶

第一印象は約3秒で決まるため、最初の一言で聴覚情報からの印象が決まることになります。メラビアンの法則では第一印象の38%が聴覚情報であるとされています。シーンによって使う言葉はさまざまですが、相手にしっかりと声を届ける意識で元気良く挨拶しましょう。

 

表情

身だしなみを整え、元気よく挨拶したとしても、表情が暗ければ相手に好印象は持たれません。「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」に矛盾があると適切なニュアンスが伝わりづらいため、場や話の内容に合わせた表情を意識しましょう。特に初対面では笑顔を見せることが大切です。

 

話し方、話の内容

話し方や話の内容に気をつけることも大切です。例えば内容を端的にまとめて最初に提示したり、その中で一番伝えたいポイントはテンポを落として発話すると効果的です。一方的に話すのではなく、相手やその場の状況に合わせて会話するよう心がけましょう。

 

ジェスチャー

言葉に合ったジェスチャーを取り入れることも効果的です。相手の目を見ながら、身振り手振りを交えて話すようにすると、よりスムーズに内容が伝わるでしょう。 ただし、ジェスチャーを多用し過ぎると聞き手の意識が散漫になるので適宜、取り入れるようにしましょう。

 

職場で実践したいコミュニケーション例

「メラビアンの法則」を正しく理解できると、ビジネスシーンでも活用することができます。ここでは具体的な活用方法をご紹介します。

 

上司・部下と接する場合

上司と部下という関係性において、その立場の違いから日常的に誤解が生じがちです。

例えば、メラビアンの法則を説明する際によく用いられる例として「笑いながら叱る」というものがあります。

 

    視覚情報(Visual)……笑顔、明るい表情

    聴覚情報(Vocal)……低いトーン、怒っている声色

    言語情報(Verbal)……聞き手を叱る言葉

 

このような状況の場合、聞き手は笑顔、明るい表情という視覚情報から、55%の影響を受けます。すると、「口では怒ったようなことを言っているけど、本音はそこまで怒ってはいないだろう」と判断してしまうのです。

逆に以下の場合、聞き手はネガティブな情報を多く感じ取ります。

 

    視覚情報(Visual)……怒っている表情、暗い表情

    聴覚情報(Vocal)……明るいトーン

    言語情報(Verbal)……聞き手を褒める言葉

 

どれだけ褒められていても、この場合は「相手は怒っていて皮肉を言っているかもしれない」、「怒っているけど必死に堪えているようだ」と感じてしまいます。つまり、視覚情報から得る「怒り」の感情を強く認識してしまうのです。

このように、人は「視覚情報(55) > 聴覚情報(38%) > 言語情報(7%)」の割合で相手の感情を判断します。

上司、部下の日常的な報告や相談の場面でも、淡々と受け答えをすると誤解を与える恐れがあるため、いつも以上に表情や態度を意識すると良いでしょう。

さらに、話を聞き手もただ相槌を打つのではなく、表情や仕草でも、相手の話に興味を持っていることを示すようにしましょう。

 

取引先と接する場合

強く訴求したいとき、柔らかく共感を促したいとき、ビジネスシーンでは様々なコミュニケーション能力が求められます。

取引先との商談やプレゼンを行う場合、身振り手振りや声のトーン、表情などを話題に即して変化させることで、アピールポイントがより明確になり、熱意が伝わりやすくなります。逆に、いくら内容が良くても暗い表情で話しているとプレゼンの内容自体もマイナスに評価されかねません。

電話でやりとりをする場合、視覚情報がないため、会話の内容と声のトーンに矛盾がないよう注意を払わなければなりません。

「笑声」といった言葉があるように、相手に「笑顔」そのものは伝わらなくてもにこやかな声は表現できます。話し方や声のトーンでも十分に表情を想像できるので、電話では対面の会話以上に声の表情を意識させると良いでしょう。

またメールは、言語情報のみであるため感情を伝えづらく、そもそも事務的なやりとりが多いツールです。状況に応じて、電話やビデオ通話でフォローを入れるようにしましょう。その際、メールの印象と、電話等の印象にギャップが生じないよう留意しましょう。

 

まとめ

「目は心の鏡」「目は口ほどに物を言う」といったことわざもある通り、言葉以上にノンバーバルな部分で相手に情報は伝わるものです。表情や視線、ジェスチャーといった非言語情報を統一することで、さまざまな局面でコミュニケーションエラーが避けられますし、言葉で伝えられないニュアンスは、テンポや間のとり方を工夫することで伝えることができます。

今回はメラビアンの法則を踏まえ、新入社員研修に取り入れたい「第一印象を良くするポイント」と「ビジネスシーンでのいかし方」について解説しました。抑えておきたいポイントをまとめると以下の通りです。

 

  1. 最初に相手に与えた印象がその人の印象として強く残り続けるため、第一印象を意識したブランディングをさせるとよい
  2. コミュニケーションにおける情報の影響度は視覚情報が55%と最も高いため、見た目の印象には特に留意させる
  3. 伝えたい情報と感情を一致させるようにすると、円滑なコミュニケーションが図れ、ビジネスシーンにおいて有利に働く

 

 視覚情報は確かに大きな影響力を持っていますが、それだけで印象を良くできるものではないことを理解し、ビジネスシーンにいかしていきましょう。

「新入社員研修」をはじめ、社員教育をご検討の方は、ぜひ一度、キャムテックへお問い合わせください。

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