2年目社員が離職する原因とスキルアップにおすすめの研修-社員教育のCAM
目次
はじめに
2年目社員の離職率の高さやその要因をご存知でしょうか。
今や、社会人2年目までに約27%が離職し、3年目にはさらに10%が離職しています。多くの企業が人材不足に悩む中、せっかく採用した社員が退職し、費やした労力や費用が損失となるのは避けたい問題でしょう。
そこで今回は、「2年目社員が離職する原因とスキルアップにおすすめの研修」について、わかりやすく解説いたします。
2年目社員が離職する原因
新卒で入社後3年以内の離職率は30%を超えており、景気の変動に応じて増減するものの、3人に1人が離職しています。この状況は、多様な働き方が選択できる社会となり「理想の働き方やキャリアアップを求めて転職することは当然」という価値観が浸透してきた、昨今の世相も影響しているといえます。
2年目社員が離職する3つの理由
2年目社員は、いくつかの理由から離職しやすい状況にあります。1年が経ち、ある程度の仕事を理解し一定の業務を任せているだけに、2年目社員の離職は企業にとって大きなダメージとなります。離職の大きな要因として、以下の3つの理由が挙げられます。
- 次の新人に関心が移る中で感じる孤独感
- 成長の落とし穴、モチベーションの低下
- 会社に対する不満や人間関係に関する悩み
次の新人に関心が移る中で感じる孤独感
社会人になったばかりで何もわからない1年目社員に対して、多くの企業は手厚いサポートや徹底した研修を用意しています。また、どのようなことでも新鮮さや緊張感があり、先輩や上司も気にかけてくれる状況です。
しかし、2年目になると徐々に仕事の要領が掴めるようになることで周囲のサポートが減り、次の新入社員が入社してくるため、2年目社員へのフォローは手薄になりがちです。そのような中で、自身の組織に対するエンゲージメントが上がらず、孤独感を抱えて離職を考え出すケースが増えます。
成長の落とし穴(モチベーションの低下)
仕事にもある程度慣れてきて、結果を出せるようになると同時に緊張感が解けて、単純なミスを引き起こす場面も出てくるでしょう。また、同期と自分の成長を比較して、自分の成長が実感できないと「他の職種が向いているかもしれない」「今の環境では成長できないのではないか」と不安を抱くケースもあり得ます。このように現状に不安を抱いた結果、モチベーションが上がらず、より成長が実感できる企業への転職を考えるケースもあります。
他にも、与えられた業務を的確にこなす姿勢から脱却し、自ら仕事を見つけて取り組むことが苦手な社員は、主体性が身につかず成長できないまま、本人も周囲も悩みを抱えてしまうケースがあります。
会社に対する不満や人間関係に関する悩み
日々の業務に慣れ余裕ができると、ふと職場の人間関係や社風について考えることがあります。 入社2年目となり、積もり積もった居心地の悪さや周囲との関係の中で仕事に対する価値観の不一致を感じ「他の職場だったら楽しく仕事ができるかもしれない」「今の職場は向いていないかもしれない」と疑問を抱くケースがあります。
また、企業によっては、入社2年目から教育担当を任されることもあり、適切な後輩指導ができず新入社員との間で軋轢を生んでしまい、結果的に両者ともに人間関係に悩むケースもあります。
2年目社員研修の目的とは?
2年目社員の離職要因を踏まえ、ここからは早期離職を防ぐための2年目研修の目的を紹介します。
-
- 生産性向上のための考え方を学ぶ
- 主体的な行動を促す
- コミュニケーションスキルの向上
- 新入社員のロールモデルになる
生産性向上のための考え方を学ぶ
2年目になると、仕事量が増える一方で質の向上も求められます。 そのため、優先順位をつけて段取り良く業務を進め、生産性を上げることが大切です。 2年目研修では、業務の判断軸を明確にして仕事に取り組むノウハウを学びます。
主体的な行動を促す
指示に即した業務を遂行することが目標の新入社員と異なり、2年目社員は自発的かつ創意工夫を加えて業務にあたる必要があります。 2年目研修では、このような役割を理解させた上で、必要な心構えの醸成といったマインドセットをおこないます。
また、マインドセットだけでなく、行動を起こすプロセスの理解が必要となるため、自身が担当する業務の課題を正確に捉え、その解決の道筋を立てさせることが大切です。
2年目研修では主体的な行動プロセスを学び、実践を繰り返してスキルの定着を図ることを重視しましょう。
コミュニケーションスキルの向上
職場の人間関係に馴染むためには、コミュニケーションスキルの向上が必要です。 2年目研修では、相手が伝えようとしている内容の本質を掴む、あるいは自身の意見を的確に伝えるためのコミュニケーションスキルを身につけさせます。 その結果、社内の人間関係だけではなく取引先との関係も良好になり、業務がスムーズに進むことで売上アップや仕事へのモチベーション向上にもつながります。
新入社員のロールモデルになる
新入社員に良い影響を与えるロールモデルを育成することも研修の目的のひとつです。組織としては、新入社員が成長のイメージを持ちやすくなると同時に、2年目社員の承認欲求が満たされ、より仕事へのやりがいが高まり成果が出やすくなります。会社からの評価が上がると、組織に対するエンゲージメントも高まるため、より効果的です。
2年目社員研修でおすすめのテーマ
若手社員研修は、2~5年目の社員が企業の中枢として活躍していけるようになるために必要不可欠な研修です。弊社でも人気の研修ですので、前述した目的も踏まえて、ぜひ研修を実施してみましょう。
-
- ビジネスマインド
- ロジカルシンキング
- コミュニケーション
- タイムマネジメント
- リーダーシップ
ビジネスマインド
若手社員研修の中で取り上げられることが多いテーマの一つに、ビジネスマインドがあります。新入社員研修でも取り扱われる内容ですが「信頼の獲得」「他者への配慮」など、改めて学ぶことで、それまでの経験やその時々の状況で捉え方、取り組み方に違いが出てきます。これから会社の中核を担っていく若手社員には、早い段階で身につけさせることをおすすめします。
ロジカルシンキング
ロジカルシンキングとは「物事の本質を素早く把握し筋道立てて結論を導くこと」で、正確で迅速な意思決定が求められるビジネスシーンでは必須能力といえます。仕事の裁量が大きくなり、難しい判断を求められる場面が増えてくる若手社員には、今後ますますロジカルシンキングが必要となります。日頃から論理的な思考が展開できるよう、繰り返し研修を実施していくことが効果的です。
コミュニケーション
コミュニケーションは、すべての社員にとって必要不可欠なスキルです。高いコミュニケーションスキルがあれば、組織内での連携強化や業務が円滑に進むのはもちろんのこと、取引先や顧客からの信頼を獲得することにもつながります。組織内外において接する相手が増え続ける若手社員には、活躍の場を広げられるよう積極的にコミュニケーションスキルを身につけさせましょう。
タイムマネジメント
タイムマネジメントは、仕事を的確にこなしていく上で欠かすことのできない能力です。新入社員の頃は先輩・上司が業務量を調整していることが多く気付きにくいですが、自立した仕事が求められるようになるにつれ、自分自身でタイムマネジメントを行う必要があります。短時間で質の高い仕事ができるようになるには、自分自身のキャパシティを理解すると同時に、業務の全体像を把握し優先順位をつけながら様々な状況に対応していく力が問われます。
リーダーシップ
いずれ役職のある立場になる若手社員にとって、リーダーシップは欠かすことのできないスキルです。リーダーシップというと才能や天性のものと捉えられがちですが、学習により身につけていくものとして、研修も盛んに行われています。メンバーからの信頼を獲得し、チームを牽引できるような人材を育成するためには、早い段階でリーダーシップが発揮できるよう学びの場を増やすことが大切です。
まとめ
今回は、2年目社員が離職する原因と解決策となる研修について解説しました。
新入社員研修は精力的に行っていても、業務に慣れ始めた若手社員には、つい教育を怠っていた、2年目以降の若手社員の研修はあまり必要性を感じていなかった、という企業様も多いのではないでしょうか。
伸びしろのある若手社員の早期離職を防ぎ、さらなる戦力となってもらうためには、2年目社員への研修が欠かせません。若手社員研修をご検討の方は、ぜひ一度、キャムテックへお問い合わせください。
関連する研修
-
2023.04.14
若手社員研修
-
2023.04.14
ロジカルシンキング研修
-
2023.04.14
タイムマネジメント研修
関連する投稿
-
2023.04.14コラム
なぜ若手社員は離職するのか?離職防止に効果的な3つの取り組み-社員教育…
-
2023.04.14コラム
新入社員、若手社員の離職防止に有効な3つのコミュニケーション - 若手…
-
2023.04.14コラム
2年目社員に与えるべき成長機会とは?~指導役割への勧め~