外国人労働者を受け入れる上で覚えておきたい3か条
日本の少子高齢化に伴う人手不足解消を目的に、政府が外国人労働者の受け入れを拡大したことは記憶に新しいですが、日本国内における総在留外国人数は約256万人で、さらに増加の一途をたどっています。また、うち半数の約128万人が日本で就労している外国人労働者の数と報告されています。今後ますます受入れが強化される外国人労働者活用において、社員教育の観点から備えておくべきことは何でしょうか。 (※上記の数値は2017年末時点)
外国人労働者 受入れに伴う課題
外国人労働者を受け入れるにあたり、条件・制度面の改善等、課題は多々取り沙汰されていますが、どの業種業界も共通して改善が必要なこととしましては「社員の外国人労働者への理解を深める」ことが挙げられます。
文化や歴史が異なることから、考え方はもちろん、働き方も全く異なります。それは新入社員を育てることとは異なる、 宗教観や人種・民族観に配慮した対応や、コミュニケーションが求められます。
外国人労働者受入れに伴い覚えておきたいこと
上述のように様々な配慮をした上での指導が必要ですが、主に抑えておきたいことは下記3点です。
1. コミュニケーションスタイルの違いへの理解
日本のコミュニケーションは、「ハイコンテクスト文化」と呼ばれる共有性が高い文化のことで、伝える努力やスキルが無くても、お互いに相手の意図を察しあうことで、なんとなく通じます。
一方で、日本以外の多くの国は「ローコンテクスト文化」と呼ばれる、コンテクスト(言語や共通の知識・体験、価値観等)に頼らずに、言語よりコミュニケーションを図ろうとするものです。よって、伝えることに積極的な姿勢を見せることが必要となります。
2. 価値観の違いから分かる、自己の傾向の把握
また個々人が、価値観の違いを通して自身の価値観や考え方の傾向も振り返り、自身の主張を押し通すのではなく、自分と相手は異なるという大前提の下、関係性を築くことを理解する必要があります。
3. 異文化を踏まえたマネジメント方法習得
ガバナンスや不測の事態への備えについての知識習得はもちろん、日本の組織に見られる特徴との違い(例:組織への帰属意識など)をよく理解し向き合っていくことが、長期定着化を図るカギとなります。
外国人労働者受入れを成功に導くために
外国人労働者受入れ拡大から1年、国としても各受入企業としても課題は山積みですが、その中で異文化の違いに直面しながらも、互いに理解を示しながら定着している企業も多くあります。
採用から入社後の教育まで、「社内制度や環境をどれだけ整えられるか」「社員への理解をどれだけ深められるか」が、カギとなります。
採用したは良いけれどその後活用できない、では意味がありませんので、社内制度や環境を構築していくために、まずは必要な情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
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