働き方改革⑦~新型コロナウィルスの影響で急速に進む日本のリモートワーク~
新型コロナウィルス感染拡大の影響で、約半数の企業が何らかの形で急遽実施に踏み切ったリモートワーク。もともと海外と比較して遅れをとっていた日本ですが、今回の事態をきっかけに、各社での導入が急速に進むのでは無いかと予測されています。
リモートワークの日本における実態
「リモートワーク」とは、自宅やレンタルオフィス等を活用し、在籍する会社から離れた場所で仕事をする、ワークスタイルのことを指します。同様に、日本テレワーク協会が設定した「テレワーク」という表現もあり、 言葉の意味そのものはほとんど変わりません。 働く人の事情に応じた柔軟な働き方を推奨する「働き方改革」が進められる中で、近年、以前よりも注目度が高まっています。
、総務省の「2018年通信利用動向調査」によりますと、日本の企業におけるテレワークの導入率は13.9%で、導入率は毎年緩やかに増加傾向にあることが分かります。アジア諸国の中で、日本は高い国である一方で、もっとも普及率が高いアメリカでは85%、アイスランドでは33.6%と、海外諸国と比較しますと圧倒的に遅れをとっている状況です。
リモートワーク導入による効果
リモートワークを導入するためには、人事制度の見直しや社内コミュニケーションツールの導入、セキュリティ強化等の事前準備が必要になります。これらは労力がかかることではありますが、導入することはデメリットよりもメリットを多くもたらすことが分かります。下記はほんの一例ですが、紹介します。
①多様な人材確保 ②(新型コロナウィルスのような)非常災害時の事業継続 ③コストの削減 ④通勤におけるストレス軽減および時間の有効活用 ⑤通勤ラッシュや交通渋滞緩和 等々です。個人の生産性向上や柔軟な働き方を実現することはもちろん、企業や社会全体にとってもメリットが大きいことが伺えます。少し前までは、交通渋滞緩和の観点から、東京オリンピックを契機に更なる普及が見込まれていましたが、今回思いもよらぬ新型コロナウィルス拡大に伴い、そのスピードが早まったように感じます。
固定概念からの脱却
自社でリモートワークを導入するイメージは、少し出てきましたでしょうか。実際に導入するとなると、事前に着手すべき事項は多々あり、面倒に感じられることがほとんどかと思います。中でも一番に立ちはだかる壁は、“うちの会社には合っていない”“導入するとトラブルを招きかねない”という、反対意見かもしれません。リモートワークに限ったことではありませんが、新しいことをしようとした時に起こりがちなのが、“今までと同じが良い”という人間心理です。
80歳まで働く社会に向かっていると言われる今、これまでと同じではいられないことは既知の通りです。社会状況の変化に伴い、今まさに柔軟な考え方・働き方が求められています。
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