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職場でのコミュニケーションを円滑にするための、アサーションスキルとは?

2021.07.27 コラム

仕事をする上で、コミュニケーションが思うようにいかず、人間関係でお悩みをお持ちの方は多いのではないのでしょうか。コミュニケーションを円滑にし、人間関係を良好にするためには「アサーション」が有効です。そこで今回は、「アサーションスキルのメリットや実践方法」について、詳しく解説します。

アサーションとは

アサーション(Assertion)とは、直訳すると「断言」「言い張る」といった意味になりますが、相手を尊重しながら自己主張する</strong style=”background-color:#FFFF99″>コミュニケーションスキルのことです。自分の気持ちを大切にして表現すると共に、相手の気持ちも大切にすることから、良好な人間関係を築く</strong style=”background-color:#FFFF99″>ために効果的です。

自己表現が適切に行われていないと、「思ったことが言えない」「断れずに嫌なことも引き受けてしまう」、あるいは「攻撃的になってしまう」といったことが起きてしまいます。そこで、アサーションスキルを習得することで、自分の気持ちに気付き、無理をすることなく相手の気持ちも尊重したコミュニケーションが取れるようになります。働く上では、人間関係を円滑にするだけでなく、仕事のパフォーマンス向上にも繋がるため、非常に重要なスキルの一つです。

アサーションスキルを習得する3つのメリット

アサーションスキルを習得することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。3つのメリットをご紹介します。

コミュニケーションが活性化する

アサーションスキルが身についていないと、価値観の異なる人との間でコミュニケーションの量が減り、齟齬が生じる他、「批判に対して感情的になってしまう」「上司や先輩に助けを求められない」など、業務におけるコミュニケーションの課題が、生産性に影響を及ぼす恐れがあります。

一方で、アサーションスキルを習得すると、価値観が異なる人に対しても、批判や誤解に対する適切な自己表現ができるなど、相手の尊重と自己表現のバランスが取れたコミュニケーションにより、職場の活性化が期待できます。積極的な情報共有ができるようになると、報告漏れや連携ミスが減り、業務効率化生産性向上にも繋がります。

ストレス減少に繋がる

コミュニケーションを取る上で、「意見を聞き入れてもらえない」「言いたいことがあるけど言いづらい」「(相手が)何を言いたいのか分からない」とストレスを感じる人もいるでしょう。アサーションスキルを習得することで、相手に遠慮しすぎずに自分の考えや気持ちを伝えられるようになります。これにより、自分自身が納得しながら仕事を進められるため、ストレスの軽減に繋がります。また、相手を尊重する言葉を選んで主張することで、受け入れられやすくなり、結果として業務効率化にも繋がります。

ハラスメント防止

部下・後輩を指導する際、伝え方を誤りパワハラと捉えられるケースは少なくありません。また、明らかなパワハラでなくても、相手を尊重する姿勢がなければ、部下・後輩は不快に感じます。そこで、上司・先輩がアサーションスキルを習得することで、相手を尊重したコミュニケーションとなり、ハラスメントを未然に防ぐことができます。また、部下・後輩にとってもアサーションスキルの習得は大切です。指導に納得できない場合でも、アサーションスキルが身についていれば感情的にならずに意見を伝えることができます。お互いを尊重し合うことができれば、信頼関係が生まれ、ハラスメントのない職場に繋がります。

自己主張の3つのタイプ

人間の自己主張の傾向は「アグレッシブ」「ノンアサーティブ」「アサーティブ」の3種類があると言われています。それぞれの主張方法をご紹介します。

アグレッシブ(攻撃的)タイプ

アグレッシブタイプとは、考え方が自己中心的で、相手の気持ちや意見を尊重せず、自分の考えを主張して他者を攻撃するタイプです。物事をはっきり伝えられる半面、他者に無頓着な傾向があるため、自分の考えを無理やり押しつけてしまいます。突然叱責したり、相手のミスを見つけて攻撃をするなど、自分の思う通りに進めようとするため、周囲の人はとりあえず従いますが、ストレスを感じます。

<特徴>

  • 相手を尊重せず、自分のことだけを考える
  • 相手の考えや感情を無視し、自分の要求を押しつけてしまう
  • 勝ち負けへの執着が強く、自分が一番であることにこだわる

<コミュニケーションの例>

  • 常に不機嫌そうで、話しかけづらいオーラを出す
  • 相手の意見に対して常に否定する
  • 指摘されたことに対して、「今やりました」「今やろうと思っていました」と返答する

ノンアサーティブ(非主張的)タイプ

ノンアサーティブタイプとは、相手の意見を尊重できる一方で、自分の気持ちや意見を伝えることができない、もしくは伝えることが苦手と感じるタイプです。相手に反論されると自分の意見が言えなくなり、人に合わせてしまうため、ストレスが溜まりすぎるリスクがあります。一見、相手を思いやっているように見えますが、後になって不満を漏らす、そもそもの意図が伝わっていないなど、結果的に自分にも相手にも不利益をもたらすことがあります。

<特徴>

  • 自己主張が控えめ、あるいは苦手である
  • 曖昧な表現が多い
  • 自分よりも相手を優先してしまう(頼まれたら断れない)

<コミュニケーションの例>

  • 残業や多すぎる仕事を断ることができず、いつも残業をしている
  • 「すみません」「申し訳ございません」が口癖
  • 自分の考えは言わなくても相手に伝わっていると思っている

アサーティブタイプ

アグレッシブとノンアサーティブの中間に位置し、自分主張を行いながらも、相手の気持ちや意見に配慮したコミュニケーションが取れるタイプです。相手に自分の気持ちを伝えることができるため、周囲の人との信頼関係を築くことができます。自分の行動の責任は自分で取り、他者と協力して問題解決できるため、意見が合わない場合は話し合い、歩み寄ることで合意に至らせることができます。

<特徴>

  • 自分の意見や気持ちをはっきり主張できる
  • 相手の意見や気持ちを受け止められる
  • 意見が対立しても、お互いが納得できる結論を導くことができる

<コミュニケーションの例>

大量の業務を抱えているときに、上司から急ぎの仕事を頼まれた場合

⇒「案件Aの締切が明日のため、時間を割けそうにありません」と自分の状況を説明し、

「Aが終わった後なら取りかかれますが、よろしいでしょうか?」と代替案を提示する。

アグレッシブの場合:「忙しいので無理です」ときっぱり断る。

ノンアサーティブの場合:「はい、わかりました……」と、とりあえず引き受ける。

 

アサーションスキルをDESC法で実践する

日常でアサーションスキルを実践するためには、どうしたら良いのでしょうか。まずは、基本の型とも言える「DESC法」を習得しましょう。この型に従って、習慣づけていくと、自然とアサーティブな考え方ができるようになります。

D(Describe):事実を描写する(状況を客観的に伝える)

E(Explain):自分の気持ちを説明する

S(Specify):解決策を提案する(お願いをする)

C(Choose):行動を選択する

Describe(事実を描写する)

まず、相手の状況や行動について、客観的かつ具体的に述べます。この時に、相手に対する評価や自分の気持ちは含めず、事実のみを伝えるよう注意が必要です。

・事実を示した例:「あなたは待ち合わせに30分遅刻しました」

・事実ではない例:「あなたが遅刻したのは、私のことを大切に思っていないからです」

Explain(自分の気持ちを説明する)

「Describe」で述べた事実に対する自分の気持ちを伝えます。この時、感情的になったり、攻撃的にならないように注意する必要があります。また、やり取りが一方通行にならないよう、相手の気持ちに共感し、配慮することも大切です。

・気持ちを説明した例:「時間になっても来ないから、不安に感じました」

・気持ちを説明していない例:「時間になっても来ないから、ぞんざいに扱われたと感じました」

Specify(解決策を提案する)

自分の気持ちを伝えたら、次に自分が求めること(相手に望む行動)や解決策、代替案を相手に伝えます。この際、抽象的な要求では、どんな行動をしてほしいのか相手に伝わらないため、現実的な行動を具体的に要求することが大切です。

・具体的に提案した例:「遅刻しそうな時は、事前に連絡をくれませんか」

・具体的に提案していない例:「私のことを大切にしてくれませんか」

Choose(行動を選択する)

自分の求めていることを具体的な行動で提案したら、その提案に対して相手が「Yes」と言った場合と「No」と言った場合をそれぞれ仮定して、その後の自身の行動を示します。ここでは、再び「Specify」に戻らないよう、注意が必要です。

・自分の行動を選択した例:「事前に連絡があれば待ちますが、なければ5分後には帰ります」

・Specifyに戻ってしまった例:「連絡をくれれば待ちますが、事前の連絡が無く遅刻した場合は、ジュースを奢ってください」

このように「DESC法」を用いることで、自分の状況や気持ちを伝えながら、相手の事情を汲み取ることができます。また、対応するための解決策や代替案を出し、提案に対する相手の反応を基に、自分の行動を示すといった、建設的なコミュニケーションが可能になります。

まとめ

職場における人間関係を良好にするためには、相手のことを尊重しながら、自分の意見を主張する「アサーションスキル」が欠かせません。弊社の「アサーティブコミュニケーション研修」では、「言いづらいことを伝える方法」や「良い関係を持続する断り方」、「相手の本音を引き出す質問力」など、職場ですぐに活用できるアサーションスキルを習得することができます。職場のコミュニケーションでお悩みの際は、ぜひ弊社にご相談ください!

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