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社員研修を成功に導く3つのポイント~本当に効果の出る研修の作り方~

2021.02.11 コラム

「研修は行っているけど、効果がイマイチ…」
「 社員研修ってやる意味あるの?」
「 そもそも、研修の効果があったのかどうかも良く分からない…」

など、頭を悩ませている人事ご担当者様も多いのではないでしょうか。

研修を実施した直後は、受講者のモチベーションも高く、終了後のアンケートに「前向きな気持ちになりました!」「学んだことを早速実践します!」と書いてあっても、1週間後には、「あれ…本当に実践しているかな?」と疑わしい場面が見受けられることも、多々あるのではないでしょうか。

そこで今回は、「社員研修を成功に導く3つのポイント」をご紹介します。社員研修を見直して、社員の皆様の更なる行動定着や活躍に活かしてみてください。

効果の出ない社員研修の特徴

研修を成功に導くポイントを知る前に、まずは効果の出ない研修の特徴を3つご紹介します。

目的が不明瞭である

なぜその研修を受ける必要があるのか、受講することでどのようなメリットがあるのか、など研修の目的を明確にし、受講者に理解させなければ、やらされ感が強くなり、せっかくの知識やスキルが身に付きません。意識改革やスキルの習得など、目的を明確にすることによって、研修を通じて何が得られるかが明確になり、そのスキルを得るための努力ができるため、より効果的な研修となります。また、研修の内容が自分の仕事に役立つことが分かれば、より積極的に参加することが期待でき、効果が得られやすくなります。

研修テーマの設定ミス

研修テーマの設定ミスは、特に多い失敗の一つです。表面的に見えている問題と、その根本にある問題が全く異なる場合があるため、表面的に見えている問題を安易に研修テーマとして設定をすると、失敗する可能性が高くなります。

例えば、「若手社員が積極的に動いてくれない」場合に、若手社員に対する研修を設定することがあります。しかしその原因は、若手社員の仕事に対する取り組み方ではなく、管理職のマネジメント力不足や、上司のコミュニケーション頻度の少なさに問題がある可能性もあります。この場合に行うべき研修は、若手社員に対する研修よりも、管理職に対する指導力向上研修や、コーチング研修の方が適切です。

このように研修テーマを決める際には、解決したい問題の原因を正しく特定することが成功のカギです。

研修で学んだことが職場で定着しない

研修で学んだことの効果が成果として出るまでの過程には、「5つの障害」が存在します。

  1. 腹落ち不足:受講者自身が研修の内容に納得していない
  2. 言語化不足:聞いただけで分かったつもりになり、行動に移す前に忘れてしまう
  3. 現場否定:学んだことを実践しようとするが、上司や他のメンバーに否定されてしまう
  4. 応用不足:研修で学んだことを職場で応用する方法が分からない
  5. 評価不足:学んだことを実践し、成果が出ても、上司や組織から評価されない

「せっかく研修をしたのに、職場で活かされていない」ということの無い様、学んだスキルを行動に移し、定着させるためには、研修後にもフォローを行い、職場での実践や行動定着を促す仕組みを作ることが効果的です。

社員研修を成功に導く3つのポイント

社員研修を成功に導くために押さえておきたいポイントを3つご紹介します。

研修への動機形成をする

前提として、多くの社員の方は研修が好きではありません。通常業務が忙しい中、直接的には仕事に関係無い話を聞かされることや、効果があるか分からないことに対して1日中拘束されることを好意的には思いません。そのような状態のまま研修当日を迎えてしまうと、せっかくの研修も効果が半減してしまいます。

そこで大事なことが研修に対する「動機形成」です。

*向かっている目標や、自分のなりたい姿を実現するために必要なことが身に付けられる

*直面している課題解決のためのヒントになることが学べる

…など、自分にとって研修がいかに効果的であるか、受講前に認識させることが大切です。

そのための方法として、下記が挙げられます。

  • “なぜ受講者として選んだか”選出背景を伝える
  • 研修を通じて何を習得する必要があるかなど、受講の目的を伝える
  • 研修後に期待する役割や、あるべき姿を伝える
  • 事前課題や事前アンケートの実施

これらの取り組みから、研修の目的や得られるスキルを・効果を、受講前に理解させることができるため、受講者の研修に対する期待値を高めることができます。

求められる役割と行動を疑似体験する

研修の冒頭で、受講者が職場で求められている役割や、あるべき姿が説明されます。自身の役割を正しく理解することで、現在の自分と会社が求める期待値の差異を認識し、差異を埋めるために必要な考え方やスキルを身に付けるための機会と捉えることができます。

また研修内で学んだスキルを、ケーススタディなどのワークを通して実践することで、頭だけでは無く、身体にも刷り込むことができます。さらに、実際の職場で起こり得る事例を基に、ワークを行うことで、より行動に移しやすい状態を作ることができます。

継続せざるを得ない仕組みをつくる

研修を成功させるために最も重要なポイントが「継続する仕組み」です。研修は受講したことで終わりではなく、研修の内容を職場で行動に移し、その行動が定着しなければ意味がありません。

行動が定着しない最大の原因は「継続する仕組みが無い」からです。人は環境に流される生き物ですから、環境を変えないことには行動はなかなか変えられません。裏を返せば、環境を変えれば行動が変わります

そのために実践することとして、下記が挙げられます。

フォローアップ研修の実施

*定期的な受講者同士の情報交換や勉強会の実施

*定期的な課題レポートの提出

*定期的な上司面談

定期的な行動チェック

ポイントは、「定期的に」「繰り返し」行うことです。決して一回行っただけでは、行動定着には結びつかず、効果は得られません。意識の変化はその場だけの瞬間値に過ぎませんので、意識の有無に関わらず「行動に繋がる仕組み」を、研修と併せて強制的に作ることが効果的です。

まとめ

社員研修を効率的に行うために、成功に導くための3つのポイントをご紹介しました。効果の出ない社員研修の特徴も参考に、自社の研修について今一度見直してみてはいかがでしょうか

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