中堅社員の役割と研修のおすすめテーマを解説
中堅社員は、管理職と若手社員の間に位置する社員です。新卒であれば入社4年目以降でプレーヤーとして自立した仕事や後輩の指導を行っている社員で、中途では入社時期に関係なく同レベルでの仕事ができる社員を指すことが多いです。中堅社員は実務の中核を担うため、着実に実力をつければ、組織全体の生産性向上が期待できます。
そこで今回は、「中堅社員の役割と研修のおすすめテーマ」を解説します。
目次
中堅社員の役割
中堅社員はチームの実務の中核として、さまざまな役割が求められます。生産性やチームワークの向上には、中堅社員の役割がとても重要です。
管理職のサポート
中堅社員は管理職をサポートして、チームの目標達成に向けた業務を実行します。また、管理職と若手社員をつなぐ存在として、管理職を支えるだけでなく、チームの目標やビジョンを若手社員に伝える役割や、現場の目線でリーダーに状況や意見を伝える役割を担います。
時には管理職に代わって他部門との調整を行い、業務を円滑に進めていけるように連携を図ります。
若手社員の育成
OJTなどを通した若手社員の育成は、中堅社員の重要な役割です。単に業務を教えるだけでなく、管理職よりも身近な立場で相談に乗ったり、課題解決を助けたりします。若手社員の業務遂行力を実際に育成するのは中堅社員です。そのためには、指導スキルや相手の学びを引き出すコーチングスキルなどが求められます。
また、仕事への向き合い方やビジネスマインドなど、ロールモデルの役割も果たします。
プロジェクトマネジメント
中堅社員はプロジェクトの体制や運用をマネジメントしながら、実務を推進していきます。業務の知識と経験を持つ中堅社員がプロジェクトマネジメントを行うことで、業務の質を保つことができ、業務を通じて若手社員に知識やスキルを共有できます。
かかわる人が多くなるため、プロジェクトを引っ張るだけでなく、周囲の人を巻き込む力やコミュニケーションスキルも求められます。
チームの問題解決
中堅社員は現場の最前線でプロジェクトを推進していく際に、チームが直面する問題を解決しなくてはなりません。チームの問題を発見し、原因を把握して、周囲を巻き込みながら解決する必要があります。
問題解決を行うためには、問題の原因を特定するスキルやロジカルシンキングも求められます。
中堅社員研修の目的
中堅社員は実務の中核であり、管理職と若手社員をつなぐ存在です。具体的には、次のようなスキルを身に付けた人材が必要だとされています。
・若手社員から頼られ、管理職から期待されるスキルとマインド
・組織の成長やパフォーマンス向上につながる育成力
・周囲との調整力やチームの問題解決力
これらのことから、組織全体を広い視野で見ることができ、より良い方向へ導くリーダーシップを発揮できる人材を育成することが、中堅社員研修の目的です。また、中堅社員の役割発揮を助ける知識やスキルを具体的に学べるように支援することも必要です。
中堅社員研修におすすめのテーマ
中堅社員がさまざまな役割に必要なスキルを強化するために、おすすめのテーマをまとめます。
リーダーシップ
中堅社員は若手社員を指導しながら、チームを先導するリーダーの役割が求められます。リーダー研修を通して、リーダーシップの発揮方法やリーダー目線の現状把握・目標設定・役割分担など、チームで仕事をする上で求められるスキルを学びます。中堅社員として、後輩を育成するために効果的なコミュニケーションも学びます。
フォロワーシップ
管理職と若手社員をつなぐ役割を果たすために、フォロワーシップもおすすめのテーマです。フォロワーシップ研修では、リーダーが示すビジョンを主体的に理解してリーダーを支え、若手社員にビジョンを共有する伝え方などを学びます。また、リーダーに従うだけでなく、建設的な意見を言えることもフォロワーシップの重要なスキルです。
アサーティブコミュニケーション
管理職に対して前向きな自己主張をしたり、若手社員に信頼されるコミュニケーションを行ったりするためには、アサーティブコミュニケーションも効果的なスキルです。相手の立場・意図・感情に配慮したコミュニケーションは、中堅社員が果たすリーダーシップ・フォロワーシップを向上させます。
OJT
業務を通して若手社員を適切に育成するために、OJTの基本や手順などを改めて学ぶ研修も中堅社員にとって役立ちます。OJTは一般的によく知られる指導手法ですが、心構えやスキルを学ぶ機会はあまり無いため、研修を通じて学ぶことでOJTをより効果的にすることができます。
プロジェクトマネジメント
中堅社員は職場でプロジェクトのリーダーを務めることが多くあります。プロジェクトを円滑に推進するために、プロジェクトマネジメントのスキルを学びます。
プロジェクトの定義、役割分担、計画書作成などをスピーディーに行えるようになり、組織の生産性や業務の質の向上に効果的です。
ファシリテーション
中堅社員は他部門や社外との交渉や調整を行います。そのため、参加者に意見を求めたり、議論を整理したりするファシリテーションスキルが求められます。
ファシリテーションスキルを身に付けると、会議の進行がスムーズになり、生産性の高い議論になるため、業務の質の向上につながります。
ロジカルシンキング
ロジカルな思考やフレームワークの活用は、チームの問題を課題に落とし込む際に有効です。また、ロジカルシンキングは企画やプレゼンテーションの準備にも役立つほか、問題解決を行う上でも必須ですので、業務の質の向上に必要なスキルです。
問題解決力
チームの問題を解決できるようになるために、目標と現状のギャップである問題を把握して解決するためのアプローチを学びます。問題となるギャップを解消するために、課題を抽出して整理するスキルや、課題について話し合うために周囲を巻き込む力を養います。
まとめ
組織の中核を担う中堅社員には、さまざまなスキルが求められます。視野を広げるビジネスマインドや、業務の質や生産性を上げるスキル習得を組み合わせて、中堅社員の教育を行うことは組織全体の成長につながります。
多忙な中堅社員は研修へのモチベーションが低くなりがちです。社外講師による新たな学びがある研修を提供することは、モチベーション向上の施策の一つです。
中堅社員研修をご検討中の方は、ぜひ一度、キャムテックへお問い合わせください。