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管理職対象のコンプライアンス研修に盛り込みたい内容と成功のコツ- 社員研修のCAM

2022.04.08 コラム

企業活動を行うにあたり、社員に高いコンプライアンス意識を持たせることは欠かせません。中でも部下の管理・指導にあたる管理職は、コンプライアンス対策における要とも呼ぶべき存在です。管理職としての行動はもちろん、自分自身が部下の手本になる意味でも高い意識が求められます。また、社会におけるコンプライアンス意識の高さを受け止め、意識や行動を変えていくためには、管理者向けの「コンプライアンス研修」を定期的に開催することが大切です。そこで今回は、「管理職向けコンプライアンス研修の内容と成功のコツ」についてご紹介します。

管理職向けコンプライアンス研修はなぜ必要か

管理職向けのコンプライアンス研修が必要な理由として、コンプライアンス対策における管理職の役割と責任の大きさにあります。

部下に対する手本

上司が部下にコンプライアンス遵守を訴えても、上司自身がコンプライアンスを守っていなければ部下の意欲も下がってしまいます。職場の責任者として、その立場にふさわしいコンプライアンス意識を持つ必要があります。定期的にコンプライアンス意識をアップデートした上で、部下の手本にふさわしい言動を取ることが求められます。

職場のリスク管理

管理職が重大なコンプライアンス違反を見逃してしまうことは、大きなリスクにつながります。コンプライアンスが遵守されているか、管理職は高い意識を持って職場に目を配る必要があります。そのためにも、どのような行動がコンプライアンス違反になるのか、定期的に知識を確認し、アップデートしていかなければいけません。

裁量と責任の拡大

管理職になると裁量と責任が今まで以上に大きくなります。取引先との関係もより濃くなるため、社外も巻き込んだコンプライアンス違反を起こさないように注意が必要です。業績アップに注力するあまり取引先に無理を言う、あるいは取引先の無理を聞くことがコンプライアンスに違反してしまうこともあります。社内においては、採用面接や部下との面談時に不適切な質問・発言をしてしまう事例が見受けられるため、発言内容をより慎重に判断できるようになる必要があります。

上司のコンプライアンス違反は部下のモチベーションにも影響します。管理職は地位にふさわしいコンプライアンス意識を身につけておかないといけません。

コンプライアンス対策における管理職の役割は以下の記事でも解説しています。

参考記事:コンプライアンス対策における管理職の役割とは 

管理職向けコンプライアンス研修の内容

管理職に求められるコンプライアンス対策は大きく3つあります。

  • 自分がコンプライアンス違反をしない
  • 部下にコンプライアンス違反をさせない
  • 万一コンプライアンス違反が起きたときに速やかに対応する

管理職向けのコンプライアンス研修を行うときは、この3つのポイントを押さえた内容にすることが求められます。

自分がコンプライアンス違反をしないための研修

管理職自身のコンプライアンス違反を防ぐために、まずコンプライアンスの基本を確認をします。すでに継続してコンプライアンス研修を受けている管理職が対象の場合でも、コンプライアンス問題は日々変化している為、再確認しておいたほうがよいでしょう。

特に、「ハラスメント」に対しては世間の意識がますます敏感になっています。2022年4月1日、改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)が中小企業にも適用され、企業規模を問わずハラスメント防止の対策を講じることが義務づけられました。そのため、改めてハラスメントをはじめとしたコンプライアンスについての確認と、違反防止対策が求められています。

たとえば部下に厳しい指導をした場合は、それが成長を期待したものであったとしても、パワハラと受け取られる可能性が否めません。また、セクハラの意識も大きく変化しつつあり、女性に対してはもちろん、男性に対しても恋人の有無を尋ねるとセクハラにあたる可能性があります。会話の中でプライバシーに立ち入らないようにするなどの配慮は欠かせません。

部下にコンプライアンス違反をさせないための研修

部下にコンプライアンス違反をさせないための研修も必要です。コンプライアンス違反をさせないために重要なのが、「部下とのコミュニケーション」「正確な勤怠・進捗管理」の2つです。

部下とのコミュニケーションが不足すると、部下が何をやっているのかが見えにくくなります。たとえば管理職と部下の間にほとんどコミュニケーションがなければ、部下の間でパワハラやセクハラが横行していても気づきにくいでしょう。経費や書類の処理が不適切であっても気づきにくくなります。部下とのコミュニケーションがきちんと取れていれば、問題となり得る行動に早めに気づき、指導することができます。

同様に、正確な勤怠・進捗管理も部下が何をやっているかを知るために必要です。たとえば仕事の進行が遅れていると、部下が上司に黙ってサービス残業をする、仕事を持ち帰るなどの問題が発生する恐れがあります。進捗状況の管理をしっかり行い、部下が長時間労働をしていないか目を配っておかなければいけません。

コンプライアンス違反に対応するための研修

コンプライアンス違反を防ぐための研修だけではなく、万一起こってしまったときの対応の教育も重要です。これが適切に対応できないと、場合によっては企業イメージが大きく損なわれてしまうことも珍しくありません。コンプライアンス違反のダメージを最小限に抑えるために、「管理者はどのように行動すべきか」研修で定期的に確認しておきましょう。

コンプライアンス違反に適切に対応するためには、まず社内で対応マニュアルを作る必要があります。研修ではそのマニュアルを基に、ケーススタディやロールプレイングを行い、コンプライアンスに対する理解を深め、対策のシミュレーションを行います。

管理職向けコンプライアンス研修を成功させる2つのコツ

管理職向けコンプライアンス研修を成功させるには、大きく2つのコツがあります。当事者意識を持たせることと、自社に合った内容で行うことです。

当事者意識を持たせる

まずは、研修参加者に当事者意識を持たせることが必要です。受講者の年齢が高い場合、まれに「これくらいのこと昔は当たり前だった」とコンプライアンス意識があまり高くないこともあります。文房具などの会社の備品を私物化してしまう人や、雑談の中でハラスメントにあたることを言ってしまう人もいるでしょう。会社から支給されているパソコンやスマートフォン、タブレットを私用に使う人もいるかもしれません。研修を通じて、このような些細なことでもコンプライアンス違反になり得ることを、繰り返し確認する必要があります。

部下の仕事や業績アップに熱心すぎる管理職にも注意が必要です。「部下をしっかり指導しよう」「会社を成長させよう」という意識を強く持つあまり、コンプライアンスに抵触する行動を取ってしまう可能性があるからです。たとえば近年は働き方改革関連法により、時間外労働時間を客観的に把握しなければならなくなりました。時間外労働の上限も決まり、年次有給休暇もきちんと取得させなければいけません。「業績アップのためにみんなで残業や休日返上をしたりしてがんばろう」というやり方自体が、もはやコンプライアンス違反に該当します。

当事者意識を持たせるためには、具体的な例を基にしてコンプライアンスを考えることが必要です。身近なコンプライアンス違反とその対策については、こちらの記事でもまとめています。

参考記事:「知らなかった」では済まされない!身近に潜むコンプライアンス違反の事例と防止対策とは 

自社に合わせたカリキュラムで行う

コンプライアンスの問題は、業界・企業の置かれた状況、企業風土などにより変わります。たとえば労働時間については、既にしっかり管理できている企業ではほとんど問題になることはないでしょう。しかし、いわゆる古い体質が残る企業であれば、上限を超えた残業やサービス残業などのコンプライアンス違反が起きやすいかもしれません。また、比較的女性が少ない業界・企業では、セクハラやマタハラなど女性に対するハラスメントが起きることが珍しくありません。

当事者意識にもつながる話ですが、自社の課題に合わせた内容で研修をすることで理解がより深まります。業界・企業風土に合わせた事例やロールプレイングを、なるべく多く取り入れた内容が望ましいでしょう。

管理職向けのコンプライアンス研修は内容も高度になるため、外部の研修会社に委託するケースがほとんどです。外部の研修会社に委託する場合は、事前の打ち合わせをしっかり行い、自社にあったきめ細やかなカリキュラム、内容を提案できる会社を選ぶとより効果的な研修ができます。

弊社株式会社キャムテックでは、事前の打ち合わせを通じて各社に合わせたオーダーメイドのカリキュラムを作成するだけでなく、研修後の効果測定まで行っています。弊社が具体的にどのようなコンプライアンス研修を行っているかは、下記の事例紹介ページもご覧ください。

労働時間の管理等、抱えていた課題がどのように解消されたか、研修後どのような効果が得られたのか、ぜひ参考にしてください。

参考記事:コンプライアンスや労働基準法への意識欠如で、気づかぬうちに働かせ過ぎていた!? 

まとめ

管理職は部下の手本として、職場のリスク管理者として一層厳しいコンプライアンス遵守を求められます。定期的にコンプライアンス研修を実施してコンプライアンス意識を高めていきましょう。管理職向けのコンプライアンス研修では、「①自分がコンプライアンス違反を起こさない」「②部下にコンプライアンス違反を起こさせない」「③コンプライアンス違反が発生したときに適切に対応する」という3つの視点での勉強が必要です。研修では当事者意識を持って取り組めるよう、自社の業界・職種等に合った内容で行うとより効果的です。

弊社株式会社キャムテックでは、課題に合わせたオーダーメイド型のカリキュラムを作成し、管理職向けの「コンプライアンス研修」を行っています。研修実施後の効果検証まで一貫して行うことで、高い効果が得られます。管理職向けのコンプライアンス研修をご検討中の方は、ぜひ一度お問い合わせください!

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