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新入社員の課題を明確にし、成長を促すフォロー研修 3つのメリット - 実践的研修のCAM

2021.03.26 コラム

研修後、一定期間が経過した後に、習得度を確認する為に実施するフォロー研修ですが、皆様の会社でも導入されていますでしょうか。どんな目的で、何をやれば良いか分からないというご担当者様もいらっしゃるかもしれません。フォロー研修は、特に新入社員研修の振り返りや、課題の洗出し、今後のキャリアアップに非常に有効です。

そこで今回は、「新入社員に対してフォロー研修を行う3つの目的と成長を促すための研修のポイント」を詳しく解説します。

新入社員研修におけるフォロー研修とは

新入社員研修におけるフォロー研修とは、新入社員研修終了から一定期間が経過した後に、再度、新入社員を集めて開催する研修のことです。新入社員研修の内容や、それ以降の業務の振り返りを行い、現時点での課題を明確にした上で、必要なスキルや知識を身につけ、今後の目標設定を行います。

多くの企業では、新入社員研修を始めとした様々な研修が行われているものの、受けただけで終わってしまい、業務に活かされているか振り返られていないことも少なくありません。それでは実施した意味が曖昧になってしまう為、振り返りを行うことで、研修の効果を測定することが有効です。

また、入社後間もない新入社員は、始めの頃は意味や目的が分からずにやらされ意識で研修を受けている面も否めません。しかし、職場で経験を積んだ後にフォロー研修を受けることで、実際の業務と研修を照らし合わせながら学ぶことができるため、研修の目的や課題がより明確になります。

新入社員に対するフォロー研修の3つの目的

入社後、時間の経過とともに新入社員も仕事や職場環境に慣れてきます。一方で「思うように仕事を進められず悩んでいる」「自分のイメージしていた仕事内容と違う」といった不安や不満に直面することもあります。それらを解消する為の手段として行うフォロー研修の目的を、3つご紹介します。

新入社員研修の復習

新入社員研修で学んだスキルや知識を、一定期間職場で実践した後に、振り返る機会を設けることで、行動定着に繋げます。「研修で学んだ内容をその後の業務でどのように活かせたか」を考えることにより、「自分が目標通りに成長できているか」「研修後、何ができるようになったか」を振り返り、意識や行動の変化を確認します。

また併せて、業務に活かせていない原因を探り、課題を明確にします。新入社員研修の内容が悪かったのか。学んだスキルを実践する機会がなかったのか…など、原因を突き止めた上で、どのようにすれば実践できるかを考えさせることで、成長を促します。

モチベーションの向上

入社からしばらく経つと、業務に慣れ、緊張感が薄れて気持ちが緩み、言わば「中だるみ」のような状態の新入社員が増えてきます。また、実際に入社してみると、会社に対して抱いていた期待やイメージが良くも悪くも裏切られ、「自分のイメージしていた仕事内容と違う」「やりたい仕事を任せてもらえない」など、不安や不満を抱える時期でもあります。

この最初の壁にぶつかった時期に、同期と現状の悩みや課題を共有することで、「周囲も同じように悩んでいる」ことに気づき、仲間意識の醸成やモチベーションの向上に繋げる狙いがあります。また、自分自身の現状を振り返り、意識やマインドを再設定することで、モチベーション維持をします。

不安を解消して離職防止

配属から半年ほど経過すると、業務の基本ができるようになります。これに伴い、周囲の先輩・上司から頼りにされることも増え、いつまでも新人としての振る舞いは許されなくなります。しかし、この状況が新入社員にとってプレッシャーになり、分からないことが質問しにくく、疑問や課題を解決できないことも出てきます。

このタイミングで改めて社会人としての基本を学び直すことで、疑問や課題を解消され、今後もやっていけるという自信をつけることができます。初心に帰り、前向きな気持ちになることで、新たな目標に向かって行動する意識を醸成します。

新入社員のフォロー研修を行うタイミング

それでは、フォロー研修はどのようなタイミングで実施すれば良いのでしょうか。フォロー研修を実施する時期は明確には決まっていませんが、新入社員研修からの経過時期により目的が異なるため、それぞれの目的に合わせて実施時期を調整することが重要です。

新入社員研修の3ヶ月後

比較的短期間での実施となるため、研修で学んだ内容を実践できているか振り返り、課題を明確にし、新入社員研修の復習をすることが主な目的です。新入社員研修とセットでスケジュールが組まれる場合が多く、予めフォロー研修の実施を前提として、新入社員研修やその後の業務を行い、3ヶ月間の目標の達成状況や、プロセスをプレゼンテーションで発表させる形式も多く見られます。また新入社員が、配属後の不安の払拭を行い、社会人としての心構えや仕事の進め方を再確認する目的もあります。

・新入社員研修の6ヶ月後

入社して半年が経過すると、研修で学んだ事を実践で活かし、成果が出ている場合もあります。このタイミングのフォロー研修では、これまでの働き方を振り返り、何ができているか、また何ができていないのかをアウトプットすることで、これからの行動に繋げます。新入社員同士で、課題の検討やディスカッションを実施することで、自ら考えて行動できるように導きます。また、新入社員が、業務や配属先に慣れて、緊張感が薄れ中だるみしている気持ちを引き締め、モチベーションを向上させる目的もあります。

・新入社員研修の1年後

1年間、職場で実践したことの総合的な振り返りや復習と共に、2年目社員としての心構えを身につけ、ステップアップを図る目的があります。新入社員研修を受けてから1年後に、「自分がどれだけ成長したのかを振り返る」ことで、モチベーションの向上に繋がります。また、4月になり、後輩社員が入ってくることで、先輩社員としての関わり方や、組織の中での自分自身の役割、これからのキャリアプランを考える機会としても利用されます。

新入社員に対するフォロー研修の内容

フォロー研修で取り扱う内容には様々なものがありますが、最も重要なことは、現状の課題を把握することです。その上で、今後の成長に繋げるためのモチベーションの向上や、キャリアプランの作成を行うことで、フォロー研修後に自分がやるべきことが明確になります。

・現状把握と課題の抽出

フォロー研修に取り入れるべき内容で最も重要なことは、現状把握と課題を明確にすることです。新入社員研修を受けた時に設定した目標に対して、どれだけ達成できたのか、できていない場合には、課題がどこにあるのかを見つけ、新たな行動目標を立てることが大切です。振り返った内容を他の新入社員と共有する場を設けることで、他の新入社員も同じ課題や悩みを抱えていることが分かり、不安が払拭されるだけでなく、一緒に改善策を考えることができます。

・役割の認識

組織の中で自分自身の役割を認識することは重要です。新入社員研修の際に、ただ漠然と教えられた、企業の方針や経営理念、ビジネスマインドですが、時間が経過して実際に職場を経験してから、改めて「自分は何のために働いているのか」を認識させることで、社会人としての自覚を持ち、モチベーションの向上を図ります。

キャリアプランの作成

新入社員研修の時には想像が付かなかった社会人生活ですが、少しずつ慣れてきたことによって、自分自身の今後についても考えられるようになる時期です。1年、3年後、5年後に自分がどのように成長し、どのようなキャリアを築いていきたいかを考え、客観的にまとめる機会を与えます。将来像を明確にすることで、目標に向かって動くことができるようになります。

まとめ

フォロー研修とは、研修の振り返りのための研修のことで、振り返りを行うことで得られる高い教育効果から、新入社員研修では特に重要とされています。フォロー研修を行う時期は、新入社員研修の3ヶ月後・6ヶ月後・1年後が一般的ですが、実施時期により目的が変わるため、目的に合わせて実施時期を決めることが大切です。ただ単に、振り返りを行い、課題を明確にするだけでなく、組織の中での役割の再認識やキャリアプランの作成等を取り入れることで、更に効果的な研修になります。

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