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研修会社からの提案!新入社員研修に取り入れるべき社会人基礎力-新入社員研修・社員教育

2021.04.09 コラム

人生100年時代と言われる中、「社会人基礎力」の重要性が高まっていることをご存知でしょうか。変わりゆく社会や、組織の中で、「いつまでも必要とされる人材」であるために欠かせない能力です。そこで今回は、「新入社員に身につけさせたい社会人基礎力」を詳しく解説します。

社会人基礎力」とは

「社会人基礎力」とは、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」3つの能力(12の能力要素)から構成されています。『職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力』として、2006年に経済産業省が提唱しました。

さらに、人生100年時代と言われ、ダイバーシティの促進や企業のグローバル化が進む中、社会人基礎力の重要性は増し、新入社員だけでなく幅広い世代にも必要だと考えられるようになっています。ビジネス環境が激しく変わる今だからこそ、社会で活躍できる人材であり続けるためには、一人一人が自分のスキルを上げていかなくては、個人としても、組織としても生き残ることができません。

そのため、新入社員の頃から、社会人基礎力を鍛えておく必要があります。次の章で、3つの能力とそれらの基となる12の能力要素を紹介いたします。

 

出典:経済産業省 社会人基礎力

「前に踏み出す力」とは

前に踏み出す力とは、「一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力」のことを指します。指示待ちになるのではなく、物事を自分事として能動的に捉えて、自ら行動できるようになることが求められています。また、社会人として活躍するためには、失敗を恐れず、仮に失敗をしても、再び立ち上がって前を向き、一歩ずつ前に進んでいく強さが必要になります。こちらの能力を構成する能力要素は、次の3つです。

 

主体性

主体性とは、「物事に進んで取り組む力」のことです。上司や先輩に指示をされてから仕事を行うのではなく、自分の判断や意思に基づいて「自分がやるべきこと」や「自分にできること」を考え、積極的に行動することが必要です。

働きかけ力

働きかけ力とは、「他人に働きかけ巻き込む力」のことです。現状の課題を正しく理解した上で、改善するために周囲の協力が不可欠であると判断した際に、周囲の人に声掛けを行って、協力者を集めることができる能力のこと指します。仕事は、周囲を巻き込むことで、より大きな成果に繋がるため、非常に重要な能力です。

実行力

実行力とは、「目的を設定し確実に行動する力」のことです。自ら目的を設定し、的確な分析・判断・対応をすることで、確実に行動する力が求められます。ビジネスでは、どれだけ優れたアイデアが思い浮かんでも、考えているだけで、実行をしなければ意味がありません。まずは目標を正しく設定し、達成するために必要な要素を洗い出し、実行することが大切です。

考えぬく力

考えぬく力とは、「疑問を持ち、考え抜く力」のことを指します。論理的に答えを出すこと以上に、ものごとを改善するためには、常に問題意識を持ち、課題提起することが求められています。その上で、課題を解決するための方法やプロセスについて、十分納得いくまで考える自律的な思考力を身につけることが求められています。こちらの能力を構成する能力要素は、次の3つです。

 

課題発見力

課題発見力とは、「現状を分析し目的や課題を明らかにする力」のことです。ビジネスでは、目標達成に向けて行動する過程の中で、何らかの壁にぶつかることがあります。その時に、何が原因になっているか分析し、課題を特定することが、目標を達成するためには不可欠です。

計画力

計画力とは、「課題の解決に向けたプロセスを明らかにし、準備する力」のことです。複数の課題に対しての優先順位を設定し、最適な解決プロセスの構築や準備を行うことだけでなく、具体的に行動しやすいような目標設定・計画を行うことや、プロジェクトの段取りをすることも計画力が必要です。予め起こり得ることや障害を想定して準備をすることが求められます。

創造力

創造力とは、「新しい価値を生み出す力」のことです。これまでの先入観や常識に囚われることなく、多角的な視点と独創的な発想により、新しく魅力的な商品やサービスなどの価値を生み出すことができる能力のことを指します。固定観念や偏見を捨て、実現できるかどうかを考えずに、アイデアを沢山出すことが大事です。

チームで働く力

チームで働く力とは、「多様な人々とともに、目標に向けて協力する力」のことを指します。

グループ内の協調性だけでなく、様々な人々との繋がりや協働力を生み出す力が求められています。職種の細分化や業務内容の専門化により、多くの組織でチームワークの重要性が高まっています。強い組織を構築するためには、自分の意見を伝えると同時に相手の意見を受け入れ、チームメンバーの思考や知識、スキルを共有することで課題解決の糸口を見つけ出すことができます。こちらの能力を構成する能力要素は、次の6つです。

 

発信力

発信力とは、「自分の意見を分かりやすく伝える力」のことです。ビジネスにおいては、上司への報告、後輩・部下への指示出しなど、様々な場面で求められる非常に重要な能力になります。伝え方を誤れば、相手に誤解を与える、本来伝えたかった内容を理解してもらえない恐れがあるため、自分の意思や考えを整理し、相手に正しく受け取ってもらえるよう工夫しながら伝える能力が求められます。

傾聴力

傾聴力とは、「相手の意見や話を丁寧に聴く力」のことです。相手が萎縮・躊躇することのないよう、相槌や質問を取り入れることによって相手の真意を引き出すことが重要です。また、自分の意見や考えと異なる点があったとしても、すぐに否定するのではなく、まずは相手の話をじっくりと受け止めることで、コミュニケーションが円滑になります。

柔軟性

柔軟性とは、「意見の違いや、立場の違いを理解する力」のことです。各々が自分のやり方、考え方が当たり前で正しいと考えているようでは、仕事をスムーズに進めることはできません。相手の立場や考えを尊重し、多様な発想や価値観を前向きに受け入れる能力が求められます。日頃から、相手がなぜそのように考えたのかを、相手の立場になって考えることで、意見の食い違いがあったときにも柔軟に対応できるようになります。

情況把握力

情況把握力とは、「自分と周囲の人々や物事との関係性を理解し把握する力」のことです。チームや組織などの集団における自分自身の立場や役割、周囲の人との関係性を正しく理解することが求められます。相手が今どのような仕事や役割を担っているのか、どんなことに困っているのかを把握しておくことで、自分が困ったときに依頼しやすく、相手が困っている時に助けやすくなります。

規律性

規律性とは、「社会のルールや人との約束を守る力」のことです。法律や条例、就業規則などルールに則った言動を行うことが求められます。このような基本的なことができなければ組織に貢献することはできませんので、所属する組織のルールを把握し、守っていくことが不可欠です。

ストレスコントロール力

ストレスコントロール力とは、「ストレスの発生源に対応する力」のことです。ストレスが溜まる原因を自身で探り、ストレスの原因であるストレッサーへの適切な対処を行うことで、ストレスを解消することが必要です。心身をリフレッシュさせ、ストレス発散する方法を自分自身で知っておくことが重要です。

社会人基礎力を身につけるには

社会人基礎力は、練習すればすぐに習得できるというものではありません。各能力・能力要素を理解した上で、日々の生活を通して徐々に身につけていくものです。つまり、新入社員の内から、社会人基礎力の各能力の意味を正しく理解させ、それを意識しながら考え、行動させることが重要になります。まずは、現時点での自分自身の社会人基礎力を客観的に認識させるところからはじめましょう。自己分析を行い、自分に足りていることと、不足していることが分かれば、どの能力を鍛えるべきかが見えてきます。

また、組織も育成の担い手となることが求められており、社員一人一人のキャリア志向に合わせた支援を行う人事施策や、社員が周囲と協力して働けるような環境整備が必要です。これらの改善を行うことで、優秀な社員の確保新入社員の定着にも繋がります。

まとめ

今回解説した社会人基礎力は、どの業界・職種でも仕事をしていく上では欠かせない能力です。これらの能力を身につけると、仕事をスムーズに進められるだけでなく、組織の中で、活躍できる人材になることができます。ぜひ、新入社員の頃から、社会人基礎力について教育機会を設け、スキルを身につけさせましょう

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